アルフレッサ ホールディングスは、バイオ後続品(バイオシミラー)の原薬・製剤製造を行う合弁会社の設立に関する契約を締結したと発表した。
同グループは医薬品卸を基盤とする企業であり、近年は再生医療の開発・製造拠点「羽田PDC」の稼働など、流通の外側へ事業を広げる動きを見せている。今回はバイオシミラーの製造がその対象になる。
バイオシミラーの製造が難しい理由
後発医薬品(ジェネリック)は、低分子であれば同じ化学構造を作れば同一性を示せる。バイオ医薬品では、そうはいかない。
- 構造が完全には一致しない:細胞が作るタンパク質は、糖鎖などの修飾に不均一性がある。先行品と「同一」にはできず、同等/同質であることを示す設計になる
- 工程が製品を決める:使う細胞株も培養条件も先行品とは異なる。それでも品質特性が範囲内に収まることを、多数の分析で示す必要がある
- 比較試験の負担:物理化学的・生物学的な比較に加え、非臨床・臨床の比較試験が求められる
つまりバイオシミラーは「安く作る」話ではなく、先行品の品質特性の幅を読み切り、そこに入る工程を組む話である。開発の負担は低分子の後発品とは桁が違う。
原薬と製剤を両方持つこと
今回の合弁が原薬と製剤の双方を対象にしている点には意味がある。バイオ医薬では、原薬(細胞培養と精製)と製剤(無菌充填)で必要な設備も技能もまったく異なる。片方だけでは製品にならず、外部に頼れば供給網に他社が挟まる。
国内で原薬から製剤まで通せる能力を持つことは、供給の安定という観点で価値がある。一方で、両方の設備と人を揃える負担は大きく、稼働率をどう埋めるかが事業の成否を分ける。
※ 本ページは公開情報(PR TIMESでの発表)をもとにしたProglenth編集部による整理です。合弁の相手方・出資比率・稼働時期の詳細は一次情報をご確認ください。