サイフューズは2025年12月19日、MASH(代謝機能障害関連脂肪肝炎)の新薬開発を支援する新製品「ヒト3Dミニ肝臓®/疾患モデル」を12月22日から販売すると発表した。同社独自の3D細胞組織培養技術を用いた機能性細胞デバイス(FCD®)シリーズの新ラインナップにあたる。
脂肪肝から炎症・線維化を伴うMASHまで、病態進行を段階的に再現
同社によれば、本製品は初期の脂肪肝から、炎症や線維化を伴うMASHに至るまでの病態進行を段階的に再現できる。新薬開発における薬剤性肝障害(安全性)と、疾患に対する薬効(有効性)を同時に検証でき、従来は数カ月を要していた評価期間が約3〜4週間に短縮されるとしている。
薬剤性肝障害の評価と薬効の評価は、通常は別々の系で行う。同じモデルで両方を見られれば、投与量を上げたときに効果が出ているのか、肝臓が傷んでいるだけなのかを同一条件で切り分けられる。
大阪サニタリーの無せん断撹拌技術との組み合わせで製造
製造面では、大阪サニタリーが持つ無せん断撹拌技術と、サイフューズの3D細胞組織培養技術を組み合わせ、ばらつきの少ない3D細胞製品を安定して作れるようになったという。
肝臓の薬物代謝や線維化を、シャーレの平面培養で再現するのは難しい。細胞は本来、立体的に配置され、隣り合う細胞や細胞外基質と相互作用しながら機能しており、平面に貼り付けた時点でその関係が失われる。肝細胞は特に、単層培養では代謝酵素の発現が急速に落ちることが知られている。
実務の確認ポイント立体組織モデルを使う際の留意点
3D組織モデルは平面培養との落差を埋める道具として使われてきたが、実務では再現性と病態の段階が問われる。組織のサイズや細胞配置がばらつけば、そのまま試験結果のばらつきになる。疾患モデルは「疾患である/ない」の2値ではなく、進行のどこを再現しているかで使いどころが変わる。
※ 本ページは公開情報(PR TIMESでの発表)をもとにしたProglenth編集部による整理です。仕様・入手方法の詳細は一次情報をご確認ください。