移植されたヒト介在ニューロン(神経細胞の一種)が、損傷したラットの脊髄内で機能する接続を形成し、呼吸を改善した、とGENが報じた。研究はGladstone Institutesのチームによるもので、Science Translational Medicine誌に2026年8月5日に掲載された。
移植細胞が宿主の回路と接続し、低酸素・高二酸化炭素の負荷に対処
ヒト幹細胞由来のV2a介在ニューロンを、頸髄を損傷したラットに損傷の1週間後に移植した。2か月後も細胞が生存して宿主の回路とつながり、低酸素や高二酸化炭素の負荷に対処できた個体は処置群の4分の3だった。凍結融解しても使える細胞である点も報告されている。著者らは、ヒトの治療ではなく原理の実証の段階だとしている。
介在ニューロンは、感覚入力と運動出力の間を仲介する細胞で、回路の中継点にあたる。頸髄の損傷は横隔膜を動かす神経に影響し、呼吸機能の低下は生命に直結する。
実務の確認ポイント神経系の細胞治療の製造における留意点
細胞治療として届けるには、iPS細胞やES細胞から目的の介在ニューロンをどれだけ均一に作れるか(分化効率と純度)、造腫瘍性のリスクに直結する未分化細胞の除去と検出の方法、細胞懸濁液として脊髄内に届ける手技と製剤設計が問われる。「つながって機能した」ことを、ロット出荷時に測れる代替指標へどう落とすかも確かめる項目になる。
※ 本ページは公開情報(GENの報道)をもとにしたProglenth編集部による整理です。研究の実施主体・詳細は一次情報をご確認ください。