TriLink BioTechnologies(Maravai LifeSciences傘下)は、同社のCleanCapキャッピング技術を組み込んだ自社初のオールインワンmRNA合成(in vitro transcription, IVT)キットを発売しました。キャップアナログ、RNAポリメラーゼ、N1-メチルシュードウリジンなどの修飾ヌクレオチド、転写試薬をまとめて提供し、mRNA合成のワークフローを簡素化するキットです。
共転写キャッピングで工程を簡素化
mRNAの5'末端に付く「キャップ構造」は、翻訳効率と自然免疫の回避に直結する重要な品質特性です。従来は転写後に酵素でキャップを付ける方法が一般的でしたが、CleanCapは転写と同時にキャップを付ける「共転写キャッピング」を用いるのが特徴で、工程の簡素化と高いキャッピング効率を狙います。同社は本キットについて、CleanCap AG (3′ OMe) を採用する唯一の市販IVTキットとしています。
同社が示す性能
同社によれば、本キットは市販の他キットと比べて最大2倍のmRNA収量、最大85%低い二本鎖RNA(dsRNA)副生成、95%超のキャッピング効率を実現するとしています。dsRNAはIVT由来の代表的な不純物で、自然免疫を惹起して有効性・安全性に影響するため、その低減は精製負荷の軽減にもつながります。
位置づけ
mRNAワクチン・治療薬やsiRNA等の核酸医薬では、IVTの収量・キャッピング効率・不純物プロファイルがそのまま原薬品質と精製設計に響きます。原料・酵素・キャップアナログを束ねたキット化は、プロセス開発の立ち上げを速め、ロット間の再現性を高める方向の動きといえます。
※ 本ページはメーカー公式情報をもとにした紹介です。仕様・性能・適用範囲の詳細は公式情報をご確認ください。