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液体窒素保存タンク

液体窒素保存タンクは、細胞、セルバンク、組織、ウイルスシード、細胞治療製品などを極低温で長期保存するための設備です。抗体医薬では選抜したCHO細胞をMCB/WCBとして凍結保存し、必要時に融解してシードトレインへつなぐため、セルバンク運用の中心となる装置です。

極低温保存MCB/WCB長期保存気相保存バイオバンク

用途・特徴

液体窒素保存タンクは、凍結した細胞や生体試料を長期間安定して保存するために使われます。一般的には液体窒素の気相または液相を利用し、-150℃以下の極低温環境でサンプルを保管します。

細胞をこの温度域で保存することで、代謝や劣化を大きく抑え、長期にわたり同じ細胞を再利用できるようにします。

Point
  • MCB/WCBなどのセルバンクを長期保存する
  • -150℃以下の極低温環境で細胞を保存する
  • 液相保存と気相保存がある
  • サンプルの保管位置管理、温度監視、アラームが重要
  • GMP製造ではトレーサビリティ、記録、バックアップ保管が重要
  • LN2を使わない機械式-150℃フリーザーも代替候補になる

使用方法

基本的には、プログラムフリーザーなどで凍結したサンプルを、液体窒素保存タンクへ移管して長期保管します。

1凍結したサンプルを準備する
2液体窒素保存タンクへ移管する
3保管位置を記録する
4温度・液体窒素レベルを監視する
5必要時に取り出して融解する
6シードトレイン・製造・品質試験に使用する
実際の運用条件は、保存対象、容器形状、保管本数、気相・液相、GMP対応、サンプル管理システム、温度モニタリング、バックアップタンクの有無によって変わります。

気相保存と液相保存の違いは?

液体窒素に直接浸す液相保存と、蒸気中で保存する気相保存があります。

結論

GMPや細胞治療用途では、交差汚染リスクを考慮して気相保存が選ばれることがあります。一方で、研究用途や一部の長期保存では液相保存も使われます。

保存位置

液体窒素中

液体窒素の蒸気相

温度

約-196℃

一般に-150℃以下

サンプル汚染リスク

液体を介した交差汚染に注意

液体との直接接触がないため低減しやすい

温度安定性

極低温を保ちやすい

タンク設計・液面管理に依存

主な用途

研究保存、長期保存、低温安定性重視

GMPセルバンク、細胞治療、バイオバンク

液体窒素保存タンクと-80℃フリーザーの違い

項目-80℃フリーザー液体窒素保存タンク
保存温度約-80℃気相で-150℃以下、液相で約-196℃
主な用途一時保存、試薬、サンプル保管細胞・セルバンクの長期保存
細胞保存短期・一時保管向き長期保存向き
温度逸脱リスク停電・故障時に上昇しやすいLN2供給・液面管理が必要
GMP運用可能だが用途限定セルバンク保存の中心

主な方式

方式内容向く用途
大容量LN2保存タンク多数のバイアルやバッグを保管する大型タンクセルバンク、バイオバンク、GMP保管
自動補充型タンク液体窒素レベルを自動制御するタイプ長期保管、GMP施設
気相保存タンク液体窒素蒸気中で保存するタイプ細胞治療、セルバンク、交差汚染リスク低減
液相保存タンク液体窒素中で保存するタイプ研究用途、極低温保存
バッグ対応保存クライオバッグやカセットを保管できるタイプ細胞治療、再生医療
機械式-150℃フリーザー液体窒素を使わず機械冷却で極低温保管するタイプLN2運用を避けたい施設、細胞治療、GMP保管

選定ポイント

保存温度気相で-150℃以下を維持できるか
保存方式気相保存か、液相保存か
保存容量バイアル本数、バッグ本数、ラック数に対応するか
自動補充液面制御、自動補充、残量アラームに対応するか
アラーム温度異常、液面異常、停電、蓋開放などを検知できるか
GMP対応IQ/OQ、校正、バリデーション、21 CFR Part 11対応の有無
安全対策酸欠対策、換気、酸素濃度計、LN2供給設備
バックアップ予備タンク、デュアルサイト保管、緊急時移管体制

使用される工程

液体窒素保存タンクは、細胞や生体試料の長期保存に使われます。

細胞株開発・クローン選抜

候補クローンや評価用細胞の凍結保存に使われる。

主な用途
  • 候補保存

セルバンク

MCB、WCB、研究用セルバンクの長期保存に使われる。

主な用途
  • 長期保存

シードトレイン

WCB融解前の保管、製造開始前の細胞供給源として使われる。

主な用途
  • 供給源

細胞治療製造

原料細胞、中間細胞、最終製品の保管に使われる。

主な用途
  • 製品保管

ウイルスベクター製造

Producer Cell、ウイルスシードの保存に関係する。

主な用途
  • シード保存

GMP製造

製造用細胞、品質管理用サンプル、バックアップ保管に使われる。

主な用途
  • バックアップ

使用されるモダリティー

液体窒素保存タンクは、細胞を扱うモダリティーで広く使われます。

抗体医薬
関連度
CHO細胞MCB/WCB
製造細胞株の長期保管に使われる。
ADC
関連度
抗体原薬用CHO細胞
抗体部分の製造細胞バンクで使われる。
二重特異性抗体
関連度
CHO細胞セルバンク
基本的には抗体医薬と同様に使われる。
Fc融合・組換えタンパク質
関連度
CHOHEK293
製造細胞株の保存に使われる。
AAV
関連度
HEK293Producer Cell
ウイルスベクター製造細胞のバンク化・保存に使われる。
レンチウイルス
関連度
Packaging CellProducer Cell
ベクター製造細胞の保存に使われる。
細胞治療
関連度
CAR-TT細胞NK細胞MSC
原料・中間・最終製品の保存に使われる。
iPS細胞・幹細胞由来製品
関連度
iPS細胞分化細胞マスターセル
細胞基盤や製造中間体の長期保存に使われる。
ワクチン
関連度中〜高
細胞基材ウイルスシード
細胞基材やシードストック保存で使われる。
プラスミドDNA
関連度
大腸菌セルバンク
プラスミド製造用菌株の保存に関係する。
低分子医薬品
関連度低〜中
細胞アッセイ評価細胞
製造工程よりも評価系の細胞保存で使われる。

メーカー製品

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