段階的な拡大培養

小型培養バッグ

小型培養バッグは、細胞をシングルユースのバッグ内で培養するための容器です。Tフラスコや培養プレートが静置培養の基本容器であるのに対し、小型培養バッグは、より閉鎖系に近い形で細胞を培養・拡大するために使われます。バッグの種類によって、ロッキングモーションで混合するタイプ、ガス透過性フィルムを使って静置培養するタイプ、細胞治療向けに閉鎖系操作を意識したタイプなどがあります。

シングルユース閉鎖系拡大ロッキング培養細胞治療
分類
段階的な拡大培養
主な用途
シングルユース / 閉鎖系拡大 / ロッキング培養 / 細胞治療
関連モダリティ
抗体医薬 / ADC / 二重特異性抗体 / Fc融合タンパク質・組換えタンパク質 / AAV / レンチウイルス / 細胞治療 / iPS細胞・幹細胞由来製品 / 遺伝子編集 / ワクチン / mRNA-LNP / 微生物発酵 / 低分子医薬品
代表メーカー
Cytiva・Sartorius・Thermo Fisher Scientific・Meissner ほか計25社
関連キーワード
シードトレイン / Tフラスコ・培養プレート / シェイクフラスコ / スピナーフラスコ / CO2シェーカー / CO2インキュベーター

用途・特徴

小型培養バッグは、細胞をバッグ内で培養し、開放操作を減らしながら段階的に拡大するために使われます。ロッキングバッグは、バッグを揺らすことで培地を混合し、酸素移動や栄養供給を改善します。浮遊CHO細胞、HEK293細胞、昆虫細胞、ワクチン用細胞などの培養に使われることがあります。

ガス透過性の静置培養バッグは、T細胞、NK細胞、MSC、幹細胞などの細胞治療関連で使われることがあります。培養面積、ガス交換、細胞密度、バッグ形状、ポート構成によって使い勝手が変わります。

Point
  • シングルユースのバッグ内で細胞を培養できる
  • フラスコより閉鎖系に近い運用ができる
  • シードトレイン、細胞治療、再生医療で使われる
  • ロッキングバッグ、静置培養バッグ、ガス透過性バッグなどがある
  • 開放操作、洗浄、滅菌作業を減らしやすい
  • バッグサイズ、作業容量、ポート構成、ガス交換性能が重要
  • 本培養用シングルユースバイオリアクターや細胞処理装置へ接続しやすい

使用方法

基本的には、培地と細胞懸濁液をバッグへ無菌的に充填し、静置またはロッキング条件で培養します。

1培養バッグを準備する
2培地をバッグに充填する
3必要に応じてバッグ内を平衡化する
4細胞懸濁液を接種する
5ポートやチューブを閉鎖・接続する
6CO2インキュベーター、ロッキング装置、専用培養装置へセットする
7静置またはロッキング条件で培養する
8必要に応じてサンプリング、培地追加、フィード、培地交換を行う
9細胞数、生存率、代謝、pH、浸透圧などを確認する
10次のバッグ、小型バイオリアクター、本培養、細胞処理工程へ移行する
実際の条件は、細胞種、バッグ形状、培地量、細胞密度、ガス交換、CO2環境、ロッキング条件、閉鎖系接続、GMP要件によって変わります。

掲載情報の確認日:2026年7月(メーカー公開情報をもとに編集部が確認。最新・正確な仕様は各社公式をご確認ください)