段階的な拡大培養

スピナーフラスコ

スピナーフラスコは、内部の撹拌子やインペラーを回転させながら、細胞やマイクロキャリアを懸濁状態で培養するための小型培養容器です。浮遊細胞の培養、マイクロキャリアを使った接着細胞の拡大培養、3D細胞凝集体や幹細胞、ワクチン用細胞基材の検討などで使われます。

小型撹拌培養マイクロキャリア浮遊細胞3D培養
分類
段階的な拡大培養
主な用途
小型撹拌培養 / マイクロキャリア / 浮遊細胞 / 3D培養
関連モダリティ
抗体医薬 / ADC / 二重特異性抗体 / Fc融合タンパク質・組換えタンパク質 / AAV / レンチウイルス / ワクチン / 細胞治療 / iPS細胞・幹細胞由来製品 / 遺伝子編集 / mRNA-LNP / 微生物発酵 / 低分子医薬品
代表メーカー
Corning・DWK Life Sciences / WHEATON・Bellco Glass・Chemglass Life Sciences ほか計27社
関連キーワード
シードトレイン / Tフラスコ・培養プレート / シェイクフラスコ / CO2シェーカー / CO2インキュベーター / 細胞カウンター

用途・特徴

スピナーフラスコは、少量スケールで撹拌培養を行うために使われます。内部のパドルや撹拌子を磁気スターラーで回転させ、培地中の細胞、マイクロキャリア、細胞凝集体を均一に懸濁します。これにより、Tフラスコのような静置培養よりも混合性が高く、マイクロキャリア上の接着細胞を拡大しやすくなります。

一方で、撹拌によるせん断、気泡、マイクロキャリア同士の衝突、細胞凝集、沈降、サンプリングばらつきには注意が必要です。

Point
  • 小スケールで撹拌培養を行うための培養容器
  • 浮遊細胞、マイクロキャリア培養、3D培養、幹細胞培養で使われる
  • Tフラスコより混合性が高い
  • シェイクフラスコより撹拌条件を意識しやすい
  • マイクロキャリア上の接着細胞拡大に使われることがある
  • 撹拌速度、液量、マイクロキャリア濃度、せん断に注意が必要
  • ベンチトップバイオリアクターへ移る前の小型検討に使いやすい

使用方法

基本的には、スピナーフラスコに培地、細胞、必要に応じてマイクロキャリアを入れ、磁気スターラーや専用撹拌台で撹拌しながら培養します。

1スピナーフラスコを準備する
2培地を入れる
3必要に応じてマイクロキャリアを水和・滅菌・平衡化する
4細胞懸濁液を添加する
5撹拌速度を設定する
6CO2インキュベーター内または温調環境下で培養する
7定期的にサンプリングする
8細胞数、生存率、接着状態、凝集、代謝を確認する
9必要に応じて培地交換、フィード、継代、スケールアップを行う
10シェイクフラスコ、小型バイオリアクター、または本培養条件へ展開する
実際の条件は、細胞種、接着/浮遊、マイクロキャリア有無、撹拌速度、培地量、容器容量、CO2環境、温度、せん断耐性、スケールアップ先によって変わります。

掲載情報の確認日:2026年7月(メーカー公開情報をもとに編集部が確認。最新・正確な仕様は各社公式をご確認ください)