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シェイクフラスコ

シェイクフラスコは、細胞懸濁液をフラスコに入れ、シェーカーで振とうしながら培養するための培養容器です。CHO細胞などの浮遊培養で、細胞の増殖性、抗体産生量、培養状態を確認します。導入しやすく、複数クローンを並行して培養しやすい基本的な培養ツールです。

浮遊培養候補クローン拡大並行培養上清取得

用途・特徴

シェイクフラスコは、候補クローンを小スケールで拡大し、増殖性や産生性を確認するために使われます。

細胞株開発では、単一細胞由来クローンをプレートから増やし、一定量の培養上清を得ることで、ELISA、BLI、Protein A HPLC、SEC-HPLCなどの追加評価へ進めます。

Point
  • CHO細胞やHEK293細胞などの浮遊培養に使われる
  • 多数の候補を比較的低コストで並行培養できる
  • 培養上清を取得し、産生量や品質評価につなげられる
  • pH、DO、フィード制御などは基本的に手動・間接的な管理になる

使用方法

基本的には、細胞懸濁液を目的の接種密度に調整し、培地とともにシェイクフラスコへ移して、CO2シェーカーで振とう培養します。

1候補クローンを回収する
2細胞数・生存率を確認する
3接種密度を調整する
4培地と細胞をフラスコへ入れる
5CO2シェーカーで振とう培養
6一定間隔でサンプリングする
7細胞数・代謝物を確認する
8培養上清を回収する
9産生量・品質評価へ進める
実際の条件は、フラスコ容量、液量、振とう速度、振とう径、CO2濃度、培地組成、フィード条件、細胞株、サンプリング頻度によって変わります。

小型バイオリアクターとの違いは?

シェイクフラスコと小型バイオリアクターは、どちらも候補クローンの拡大培養に使われますが、制御できる項目が異なります。

主な目的

培養条件を制御しながら小スケールで評価する

候補クローンを簡便に拡大培養する

制御項目

pH、DO、温度、撹拌、ガス、フィードなどを制御できる

温度、CO2、振とう条件が中心

スループット

台数やベッセル数に依存する

複数フラスコで並行実施しやすい

データ取得

オンラインデータや制御履歴を取得しやすい

オフライン測定が中心

強み

本培養に近い制御条件で評価しやすい

導入しやすく、候補クローンの初期拡大に使いやすい

注意点

装置設定、センサー、消耗品、洗浄・滅菌が必要

pHやDOを直接制御しにくい

シェイクフラスコは「候補を増やして比較するための簡便な培養容器」、小型バイオリアクターは「培養条件を制御して評価するための装置」と考えるとわかりやすくなります。

使用される工程

シェイクフラスコは、候補クローンの拡大培養や初期プロセス検討で使われます。

細胞株開発・クローン選抜

候補クローンをプレートから拡大し、増殖性や産生量を確認します。

主な用途
  • プレートから拡大
  • 増殖性確認
  • 産生量確認

候補クローンの拡大培養

ウェルプレート、小容量培養から次のスケールへ拡大します。

主な用途
  • 段階的拡大
  • 次スケールへ
  • 候補絞り込み

産生量スクリーニング

培養上清を取得し、ELISA、BLI、Protein A HPLCなどで測定します。

主な用途
  • 上清取得
  • 産生量測定
  • 候補比較

細胞状態・増殖評価

細胞数、生存率、代謝状態を確認します。

主な用途
  • 細胞数
  • 生存率
  • 代謝状態

シードトレイン

本培養へつなぐ前の小スケール拡大に使われる場合があります。

主な用途
  • 小スケール拡大
  • 立ち上げ
  • 拡大準備

培地・フィード検討

培地条件やフィード条件の初期比較に使われます。

主な用途
  • 培地比較
  • フィード比較
  • 初期検討

使用されるモダリティー

シェイクフラスコは、浮遊細胞培養や候補細胞の拡大が必要なモダリティーで使われます。

抗体医薬
関連度
CHOクローン拡大産生量確認
候補クローンの増殖性や抗体産生量確認に使われる。
二重特異性抗体
関連度
CHO細胞株候補クローン拡大
産生細胞の拡大培養で使われる。
Fc融合・組換えタンパク質
関連度
CHOHEK293などの産生細胞
タンパク質産生細胞の拡大培養に使われる。
ウイルスベクター
関連度中〜高
HEK293Sf9などの製造細胞
トランスフェクション前後や小スケール培養で使われる。
ワクチン
関連度
細胞基材ウイルス増殖用細胞
細胞基材の小スケール培養に使われる場合がある。
細胞治療・再生医療
関連度
浮遊細胞一部の細胞培養
接着細胞主体の場合はフラスコや多層容器との使い分けが必要。
mRNA医薬・LNP
関連度低〜中
細胞由来原料評価細胞
mRNA合成本体では中心的ではない。
低分子医薬品
関連度低〜中
細胞アッセイ用細胞の培養
製造工程よりも評価系で使われる。

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