培養管理

サプリメント

サプリメントは、細胞培養培地に追加して、細胞の増殖、回復性、産生性、分化、活性化、せん断耐性、凝集抑制、代謝、品質特性などを調整するための補助成分です。培地が基本環境を作るのに対し、サプリメントは特定の細胞種や工程目的に合わせて不足成分を補ったり、細胞状態を安定させたりするために使われます。

増殖補助せん断保護分化・活性化GMP対応
分類
培養管理
主な用途
増殖補助 / せん断保護 / 分化・活性化 / GMP対応
関連モダリティ
抗体医薬 / ADC / 二重特異性抗体 / Fc融合タンパク質・組換えタンパク質 / AAV / レンチウイルス / ワクチン / 細胞治療 / iPS細胞・幹細胞由来製品 / 遺伝子編集 / mRNA-LNP・mRNA医薬 / プラスミドDNA / 微生物発酵 / 低分子医薬品
代表メーカー
Thermo Fisher Scientific / Gibco・Merck / Sigma-Aldrich・Lonza・FUJIFILM Irvine Scientific ほか計27社
関連キーワード
培地・フィード / シードトレイン / 本培養 / CO2シェーカー / シェイクフラスコ / 小型バイオリアクター

用途・特徴

サプリメントは、培地だけでは足りない機能を補うために使います。例えば、L-グルタミンやGlutaMAXは細胞のエネルギー代謝や増殖に関係します。ポロキサマー188やPluronic F-68は、振とう培養やバイオリアクター培養で細胞をせん断ストレスから保護する目的で使われます。

抗凝集剤は浮遊細胞の凝集を抑え、培養の均一性や細胞数測定を安定させるために使われます。T細胞やNK細胞では、IL-2、IL-7、IL-15、IL-21などのサイトカインが増殖や機能維持に関係します。MSCやiPS細胞では、FGF、TGF-β、BMP、Activin Aなどの成長因子や分化因子が重要になることがあります。

Point
  • 培地に追加して細胞状態や培養性能を調整する成分
  • 増殖、回復、産生、分化、活性化、せん断保護、凝集抑制に関係する
  • CHO細胞ではグルタミン、ポロキサマー、抗凝集剤などが使われる
  • 細胞治療ではサイトカインや成長因子が重要になる
  • iPS/MSCでは未分化維持や分化誘導に関係する
  • 添加量が多すぎると、浸透圧、代謝、品質、細胞状態に影響する
  • GMP用途ではグレード、由来、CoA、動物由来成分、ロット管理が重要になる

使用方法

基本的には、使用する基礎培地に必要なサプリメントを添加し、細胞種や工程目的に合わせて濃度や添加タイミングを調整します。

1細胞種と工程目的を確認する
2基礎培地を選定する
3必要なサプリメントを選ぶ
4添加濃度を決める
5培地へ無菌的に添加する
6細胞を播種する
7培養中に細胞数・生存率・代謝・形態を確認する
8必要に応じて追加添加や条件変更を行う
9産生量、品質、表現型、機能を評価する
10スケールアップやGMP運用で再現性を確認する
実際の条件は、細胞種、培地、培養方式、サプリメントの種類、濃度、添加タイミング、GMP要件、品質目標によって変わります。

掲載情報の確認日:2026年7月(メーカー公開情報をもとに編集部が確認。最新・正確な仕様は各社公式をご確認ください)