製品ガイド ・ 分離・回収装置

超遠心分離機(密度勾配)

密度勾配超遠心は、塩化セシウムやイオジキサノールで形成した密度勾配中に試料を沈降させ、粒子をその浮遊密度ごとに分離する分取用装置です。

主な用途
密度勾配・AAV空殻実殻・CsCl/イオジキサノール・分取超遠心・ウイルス精製
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超遠心分離機(密度勾配)(掲載内容の修正)

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掲載メーカー5社Beckman Coulter Life Sciences・Thermo Fisher Scientific・Eppendorf Himac Technologies ほか
掲載製品5製品各社の公式ページへのリンク付き
使う工程5工程AAVの空殻/実殻分離・ウイルスベクター精製・ワクチン・大量ウイルス精製
関連モダリティ5種AAV(遺伝子治療)・ウイルスベクター(レンチ・アデノ)・ワクチン(ウイルス粒子)

要点

メーカーと製品

5社・5製品
Beckman Coulter Life SciencesOptima XPN/XE 超遠心機・各種ローター分取超遠心とスイング/固定角ローターの定番ラインアップ公式サイト
Thermo Fisher ScientificSorvall WX+/MX 超遠心機Sorvallブランドの分取・微量超遠心とローター群公式サイト
Eppendorf Himac Technologieshimac CP/CS シリーズ 超遠心機分取・連続遠心まで幅広い超遠心とローター対応公式サイト
Alfa Wassermann Separation TechnologiesPromETHEUS 連続フロー超遠心システム大容量ウイルス・ワクチン精製向け連続フロー型公式サイト
Hanil ScientificUltra 5.0韓国Hanil Scientific社の卓上型冷却超遠心分離機です。メーカー公表値で最高回転数50,000 rpm・最大遠心力約254,000 ×gに対応し、DNA・RNA・タンパク質の分離や密度勾配遠心などの研究用途に用いられます。公式サイト

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用途・特徴

AAVベクターの空カプシド・実カプシド分離や各種ウイルス精製に使われ、サイズが近くても密度差があれば分けられるのが特長です。スイングバケット・固定角・連続フロー型があり、回転数・処理容量・GMP対応が主な選定軸になります。

密度勾配超遠心は、塩化セシウム(CsCl)やイオジキサノール(OptiPrep等)で形成した密度勾配の中に試料をかけ、各粒子を自身の浮遊密度に等しい位置(等密度点)まで沈降させて分離する装置です。AAVベクターでは、ゲノムを内包する実カプシド(フル)と内包しない空カプシド(エンプティ)で粒子密度が異なるため、勾配中で帯状に分かれます。サイズではなく密度で分けるため、サイズが近い空殻・実殻の分取に向き、分取(preparative)スケールで純度の高い実カプシド画分を回収できます。

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選定軸は、最高回転数(および対応する相対遠心力RCF/k-factor)、ローター方式、処理容量、そしてGMP対応です。ローターはスイングバケット(界面が水平になり等密度バンドのフラクション回収が容易)、固定角(沈降は速いが壁効果が出る)、そして大容量を連続供給で処理する連続フロー型に大別されます。AAVの分取では分解能と回収性からスイングローター+ステップ/連続勾配が定番で、大量処理やワクチン精製では連続フロー型が用いられます。

工程設計では、勾配媒体の選択(CsClは高分解能だが浸透圧・除去工程が必要、イオジキサノールは等浸透圧で粒子に穏やかだが分解能・分取性で運用差)、勾配の作り方(ステップ/連続)、ラン時間・温度、バンドの可視化と分画回収、回収後の脱塩・バッファー交換(透析/限外ろ過)までを一連で考えます。スループットや無菌性が要る本生産では連続クロマト等への置き換え・併用も検討されますが、空・実分離の分解能では密度勾配超遠心が基準法として残っています。

使用方法

ここではAAVベクターの空殻/実殻分離を想定したイオジキサノール(またはCsCl)密度勾配超遠心の基本的な流れを示します。実際の勾配組成・回転数・時間は装置・ローター・試料により異なります。

1目的(空実分離/ウイルス精製)と勾配媒体・ローター方式を選定する
2密度の異なる勾配液(ステップ/連続)を遠心管に重層調製する
3清澄化・濃縮済みの試料を勾配上に重層しチューブを封入する
4ローターへ装填し、規定回転数で平衡(等密度)まで超遠心する
5形成された実殻バンドを確認し、分画回収する
6回収画分を透析・限外ろ過(TFF)で脱塩・バッファー交換する
勾配媒体(CsClかイオジキサノール)、勾配の形(ステップ/連続)、回転数・RCF、温度、ラン時間、ローター容量、回収後の媒体除去工程によって分解能・回収率・処理量は変わります。GMP生産では密閉性・洗浄滅菌・記録の要件も加わります。

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掲載情報の確認日:2026年7月(メーカー公開情報をもとに編集部が確認。最新・正確な仕様は各社公式をご確認ください)