用語集

S9 mix」とは?

別名・英語表記:S9 / 代謝活性化

肝臓由来の酵素画分(S9)に補酵素を加えた試薬。細菌の系に代謝を再現し、代謝で生じる変異原を捕まえる。

S9 mixは、肝臓をすりつぶして遠心分離した上澄み(S9)に補酵素を加えた試薬で、細菌を使うAmes試験などの系に哺乳類の代謝を再現するために用いられます。代謝を経てはじめて変異原性を示す物質を見逃さないために、S9 mixを「加える条件」と「加えない条件」の両方で評価するのが基本とされています。

S9「あり」と「なし」を両方そろえる理由

細菌はそれ自体では哺乳類の肝臓が行う代謝反応を持ちません。そのため、ある物質が代謝された後にはじめて変異原性を示す場合、S9を加えない条件だけで評価すると見逃してしまいます。逆に、代謝によって毒性が弱まるケースも考えられます。こうした理由から、S9 mixを加えた条件(代謝活性化あり)と加えない条件(代謝活性化なし)の両方で評価することが基本とされており、どちらかの条件だけでは試験が成立したとは言えません。

試験の成立条件としての位置づけ

試験そのものの信頼性は、陰性・陽性・溶媒の各対照が想定どおりに振る舞ったかどうか、そして代謝活性化系(S9)の有無を含めた成立条件を満たしたかどうかで担保されます。つまりS9 mixは単なる添加試薬ではなく、試験が「成立している」と言えるかどうかを左右する要素の一つとして扱われています。菌株の選び方とS9による代謝活性化の考え方はセットで理解する必要があります。

この定義はProglenth編集部が一般的・基礎的な内容として整理したものです。実際の管理基準・要件は製品・企業・各極の規制により異なります。 正確な運用は各極の薬局方・ガイドライン(ICH/GMP等)やメーカーの一次情報をご確認ください。

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