医薬用一次包装の SCHOTT Pharma が、光に弱い 抗体薬物複合体(ADC) の凍結乾燥・保存に向けたアンバー(褐色)バイアル 「EVERIC lyo & amber」 を発売しました。撥水性の内面コート EVERIC lyo と褐色のホウケイ酸ガラス FIOLAX amber を組み合わせた構成で、欧州・米国・日本の各薬局方の 光透過規格をすべて満たす初の製品 だと メーカーは説明しています。
「光」と「シリコーン」の二つのリスクに同時に対処
ADCのような高活性・光感受性のモダリティでは、遮光と内容物の安定性が品質の要になります。褐色ガラスで遮光しつつ、内面の撥水コート("ロータス効果")で凍結乾燥ケーキや液剤の残りを抑える、とメーカーは説明します。コートは特許の PICVD 技術でガラス表面に共有結合し、従来のシリコーン塗布バイアルと違って 遊離シリコーンによる薬液汚染のリスクを排除する としています。製剤設計で触れたとおり、容器・閉栓系(CCS)は安定性と凍結乾燥製剤の試験に直接効いてくる要素です。
製造の作り込みと供給体制
ガラスは精密な熱間成形でつくり、出荷時に2つの工程内リリース基準を CoA(試験成績書)に記載するとしています。製造はドイツ・ミュールハイム拠点に限定し、構成はモジュール式でカスタマイズ可能とのこと。ADCのコンジュゲーション(DAR制御)から凍結乾燥・充填まで、一次包装まで含めて品質を作り込む流れの一部に位置づけられます。