質量分析の SCIEX が、定量ワークフロー向けの新世代トリプル四重極質量分析計 「novus V55」 と、新ソフトウェア SCIEX OS 5.0 を、第74回米国質量分析学会(ASMS 2026、サンディエゴ、2026年6月1日)で発表しました。医薬品の不純物試験、バイオ分析、食品・環境、PFAS分析などの高スループット定量を狙う構成だと メーカーは説明しています。
速さと"置き場所"を同時に — aeMRMと省スペース
目玉は aeMRM(accelerated MRM) で、毎秒最大1,000のMRM を取得でき、分析パネルの拡張とスループット向上を両立できるとメーカーは謳います。加えて従来機 SCIEX 5500+ 比で 設置面積35%減(クラス最小のトリプル四重極)、消費電力・冷却負荷40%減 といった数値を打ち出しています(いずれもメーカー主張)。低分子原薬のQCや遺伝毒性不純物・ニトロソアミンのように、微量不純物を感度よく数多く測る場面で効いてくる構成です。
ソフトはAIと規制対応へ
SCIEX OS 5.0 は、自然言語で操作を尋ねられる「helpme」アシスタントや、会話的な指示でカスタム計算列を作る「Calculated Columns」などのAI機能を搭載。21 CFR Part 11 対応も維持するとしています。質量分析は宿主細胞タンパク質(HCP)のLC-MSのようにバイオ医薬の工程由来不純物管理でも比重を増しており、装置側の高速化はLC-MSを核とする品質試験の生産性に直結します。