低分子原薬(API)の製造工程とは?化学合成から結晶化・乾燥まで
低分子原薬(API)の製造工程を、出発物質の準備、多段の化学反応、後処理(抽出・洗浄)、晶析、ろ過・乾燥、粉砕まで順に整理します。収率・不純物管理や結晶多形のポイントもまとめます。
類縁物質は、原薬の合成・分解で生じる構造の近い不純物です。低分子医薬ではICH Q3A/Q3Bに基づき、主にHPLCで分離・定量し、個々および総量を規格内に管理します。核酸医薬のn-1など合成由来不純物にも同じ考え方が適用されます。
| 手法 | 原理 | 何が分かる | 使い分け |
|---|---|---|---|
| RP-HPLC | 逆相で類縁物質を分離・定量 | 個々/総類縁物質(%) | 類縁物質試験の主力 |
| LC-MS | 質量で不純物構造を同定 | 不純物の同定・帰属 | 未知不純物の同定 |
| IP-RP-HPLC(イオン対逆相) | アルキルアミン等のイオン対試薬を用い逆相で核酸鎖長別に分離 | n-1/shortmer・longmer等の合成由来不純物(%) | オリゴ核酸医薬(ASO/siRNA)の類縁物質の主力法 |
| キャピラリー電気泳動(CE) | 電荷/サイズ差で電気泳動分離 | 核酸の鎖長別純度・関連不純物 | HPLCと別の原理の分離選択性、オリゴ純度確認 |
| CAD/ELSD検出HPLC | UV吸収の弱い不純物を質量応答的に検出 | 非発色団不純物・カウンターイオン等 | UV検出で見落とす分解物の補完検出 |
類縁物質試験の代表的基準法。逆相C18系カラムでの勾配溶離により、構造の近い類縁物質・分解物を高分離能で分離し、UV/PDA検出で個々および総量を面積百分率法で定量する。各極で調和されたUSP<621>/Ph.Eur. 2.2.46/JPの一般試験法に準拠し、ICH Q3A(R2)/Q3B(R2)の報告・同定・規格閾値に対して個々/総類縁物質を管理する。強制分解で主成分から全分解物を分離できることを示し、stability-indicating性を担保する。
個々/総類縁物質の規格はICH Q3A(R2)(原薬)・Q3B(R2)(製剤)の閾値に基づく。最大1日投与量(MDD)≤2g/日では報告閾値0.05%・同定閾値0.10%(または摂取量1.0mg/日のいずれか低い方)・規格化(qualification)閾値0.15%(または1.0mg/日)、MDD>2g/日では各0.03%/0.05%/0.05%。未知不純物・特定不純物・総量を規格に設定する。変異原性不純物はICH M7に従い別途管理。システム適合性はUSP<621>/Ph.Eur. 2.2.46/JP(2022年12月調和)に準拠(分離度・繰返しRSD・検出感度等)。方法バリデーションはICH Q2(R2)(特異性・直線性・範囲・精度・正確性・LOD/LOQ・頑健性)、強制分解はICH Q1A(R2)に基づき実施し、ピーク純度(PDA/MS)とマスバランス(一般に95%以上)でstability-indicating性を確認。核酸医薬のn-1等合成由来不純物も同様の考え方で管理。
RP-HPLC(UV/PDA)で得た不純物プロファイルは、(1) LC-MS/HRMSによる質量・構造同定で各ピークを帰属し、(2) 別の原理の選択性を持つ別モード(HILIC、イオン対RP、または異なる固定相・pH条件)で共溶出不純物の有無を検証する。ピーク純度はPDAスペクトル比較に加えMSで確認。核酸医薬ではIP-RP-HPLC(n-1/shortmer等)と陰イオン交換(AEX)・キャピラリー電気泳動を相補的に用いる。強制分解(酸/塩基/酸化/光/熱)で生成した分解物を網羅し、マスバランスで未検出経路の有無を確認する。