「IVIVE」とは?
in vitroで得た代謝などのデータを、ヒトの体内での挙動へ外挿すること。
in vitroで得た代謝などのデータを、ヒトの体内での挙動へ外挿すること。
IVIVEとは、試験管内(in vitro)で測定した代謝データを、ヒト生体内での薬物動態へ外挿するアプローチです。単なるデータ変換にとどまらず、酵素量や肝重量、タンパク結合といった生理学的パラメータを介してスケールアップするため、どの補正項をどう扱うかで予測精度が大きく変わります。
アロメトリーが体重という1変数の経験則で「答えの大きさ」を素早く当てにいくのに対し、IVIVEは消失の仕組みから積み上げる手法です。そのため代謝の種差にも踏み込める点が特徴とされています。実際の開発現場では、アロメトリーで大枠を掴んでからIVIVEで裏を取るという形で相互補完させて使うのが一般的です。PBPKとも組み合わせて運用されることが多く、どちらか一方で完結させるというより、複数の手法を重ねて信頼性を高めていくという位置づけです。
代表的な使われ方のひとつが肝代謝クリアランスの予測です。肝ミクロソームや肝細胞を使って固有クリアランス(CLint)をin vitroで測定し、そこに酵素量、肝重量、タンパク結合の係数をかけてヒト肝臓全体へ拡大します。この際、血漿中の非結合分率(fu)や、in vitro系内での非結合分率(fu,inc)による補正が必要になります。特に高結合薬ではこれらの取り違えが予測値の誤解につながるため、どのfuをどの段階で使うかを明確に区別することが重要です。
IVIVEは肝代謝の予測だけでなく、薬物間相互作用(DDI)予測や種差外挿においても補正項としてfuが機能する場面で共通して登場します。つまりIVIVEは独立した計算ステップというより、PBPKモデルへin vitroの代謝クリアランスを橋渡しする役割を担いながら、DDI予測や種差外挿とも連動して機能するアプローチといえます。
この定義はProglenth編集部が一般的・基礎的な内容として整理したものです。実際の管理基準・要件は製品・企業・各極の規制により異なります。 正確な運用は各極の薬局方・ガイドライン(ICH/GMP等)やメーカーの一次情報をご確認ください。