用語集

ノックアウト」とは?

遺伝子を機能破壊する編集。切断後のNHEJで生じるインデルが読み枠をずらして機能を失わせる。

ノックアウトとは、遺伝子を切断してインデルを生じさせ、読み枠をずらすことで機能を失わせる編集操作です。単に「遺伝子を壊す」だけでなく、糖鎖工学や免疫回避の設計といった製造上の目的に積極的に活用される点で、実務に直結する重要な概念です。

ノックダウン・ノックインとの違い

ノックアウトは遺伝子そのものを壊して機能を失わせる操作で、発現を「減らす」にとどまるノックダウンとは区別されます。siRNAやshRNAによるノックダウンが発現量を下げるのに対し、ノックアウトは遺伝子レベルで機能を断ちます。一方、特定の改変を意図的に入れるノックインとも異なり、あくまで「無くす」ことが目的です。また、ノックアウトの表現型をモデル動物で観察することで、その遺伝子が生体内で果たす役割を調べる研究手法としても使われます。

製造現場での具体的な使われ方

バイオ医薬品の製造においては、内因性酵素をノックアウトして不要な経路を遮断することが目的に用いられます。糖鎖工学の文脈では、酵母のOCH1などマンノシル転移酵素をノックアウトして非ヒト型の外鎖伸長の分岐点を断ち、ヒト由来の酵素群を段階的に導入することでヒト型の複合型糖鎖へ組み替えます。抗体製造ではフコース転移酵素をノックアウトしてアフコシル化抗体を作る手法があり、免疫細胞製品ではB2MやCIITAをノックアウトしてHLAを落とす、TRACを破壊してGvHDを抑えるといった応用もあります。

この定義はProglenth編集部が一般的・基礎的な内容として整理したものです。実際の管理基準・要件は製品・企業・各極の規制により異なります。 正確な運用は各極の薬局方・ガイドライン(ICH/GMP等)やメーカーの一次情報をご確認ください。

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