Boston Scientific が、血管造影カテーテル 「Imager II」 の販売を止め、顧客に使用中止を求めた。FierceBiotech によれば、製造上の問題が機器の先端部に影響したことが分かったためで、重篤な傷害2件が報告されている。
販売停止と回収は段階が違う
市場に出た製品に問題が見つかったとき、取れる措置は段階的です。以降の出荷を止める、現場にある在庫を使わせない、現場から引き上げる——今回報じられているのは前の2つにあたります。製品回収の分類では健康被害の重さでクラスが決まり、通知の範囲と速さが変わります。体内に入る機器の先端に問題があるなら、優先度は高くなります。
カテーテルの先端は作るのが難しい
先端部は、シャフト、チップ、マーカーなど複数の材料を接合する場所で、熱で成形する工程が入り、条件の幅も狭いところです。外から見ても接合の内部までは分かりません。
外観検査で捉えられない欠陥は、工程内管理か、破壊試験による抜き取りで押さえるしかありません。全数では確認できない特性をどう保証するかが、工程バリデーションの中心にある問いです。
報道は「製造上の問題」と表現していて、設計ではなく工程側の話であることを示唆しています。工程起因の問題では、直前の変更が原因であることが少なくありません。原材料の供給元や規格の変更(供給者管理)、設備の更新や移設(設備適格性評価)、拠点の移管(技術移管)などです。変更管理が働いていたかは、変更の前後で何を確認したかの記録で判断されます。
この種の機器は多くの場合510(k)の経路で市場に出ます。同等品との比較で妥当性を示す仕組みなので、承認後に効いてくるのは工程側の管理です。設計が同じでも、作り方が変われば製品は変わります。
なお、措置の範囲や原因の詳細は報道からは分かりません。
※ 本ページは公開情報(FierceBiotech の報道)をもとにしたProglenth編集部による整理です。措置の範囲・原因・対象製品の詳細は一次情報および同社の公式発表をご確認ください。