製品ガイド ・ 膜透過性試験

TEER測定装置(経上皮電気抵抗)

TEER測定装置は、多孔膜のインサートの上に作った細胞単層の電気抵抗(TEER、transepithelial electrical resistance、経上皮電気抵抗)を測る装置です。

主な用途
TEER・膜透過性試験・Caco-2・バリア機能
メーカーの問い合わせ先を見る
掲載内容の修正

TEER測定装置(経上皮電気抵抗)(掲載内容の修正)

編集部が内容を確かめて、掲載を直します。メーカーや受託企業には送りません。

製品一覧で比較する
掲載メーカー3社World Precision Instruments・nanoAnalytics・Applied BioPhysics
掲載製品7製品2つの種類に分けて掲載
使う工程5工程膜透過性試験(Caco-2)・トランスポーターの試験(MDCK など)・血液脳関門(BBB)モデル
比較の観点6項目「比較・選定」で並べて確認

要点

メーカーと製品

3社・7製品
手動のTEERメーター・電極4製品
World Precision InstrumentsEVOM Manual電極を手で差し入れて細胞単層の TEER を測るメーター。電流は2・4・10 µA から選べ、1〜100,000 Ω を自動でレンジを切り替えて測り、結果を USB メモリに CSV で記録する。公式サイト
World Precision InstrumentsSTX4 EVOM Electrode(6.5 mm インサート用)24ウェルの吊り下げ型インサート(Corning 3470 など)に掛けたまま測れる TEER 用の電極。電極の刃を交換でき、先端は塩化処理(chloriding)が要らない被覆になっている。公式サイト
World Precision InstrumentsSTX HTS EVOM Electrode24ウェル・96ウェルの HTS インサートプレートを手で測るための電極。プレートの開口部の形に合わせて位置が決まるため、Corning・Falcon・Millipore・MatTek のプレートごとに型が分かれている。公式サイト
World Precision InstrumentsEndOhm Chambers(ENDOHM-6G / 12G / 24G-SNAP)インサートを移して入れ、膜の上下に置いた円板電極で TEER を測るチャンバー。WPI によれば、空のインサートの背景抵抗は手持ち電極の150 Ω に対して5 Ω 未満で、同じ試料をくり返し測ったときのばらつきは1〜2 Ω。公式サイト
自動TEER測定システム3製品
World Precision InstrumentsEVOM Auto24ウェル・96ウェルの HTS インサートプレートで、電極アレイが1列ずつ TEER を自動で測るシステム。96ウェル用の電極アレイは Corning・Millipore・MatTek のプレートに対応する。公式サイト
nanoAnalyticscellZscope(cellZscope E / + / 2 / 3)インサート上の細胞層のインピーダンスを周波数を変えて測り、TEER と細胞層の静電容量(Ccl)を自動で記録する装置。6ウェルの cellZscope E から、24ウェルのセルモジュールを4台つないで96ウェルを同時に測る cellZscope3 までの機種がある。公式サイト
Applied BioPhysicsECIS TEERZECIS Z-Theta インピーダンスアナライザーにつなぎ、24・96ウェルの市販インサートに固定した浸漬電極で TEER を連続して測るシステム。インサートをインキュベーターに入れたまま、バリアの形成・破綻・回復を追える。公式サイト

詳しく見る

用途・特徴

TEER はタイトジャンクション(隣り合う細胞のすき間を閉じる結合)の閉じ具合を反映し、Caco-2 などの膜透過性試験では、単層が試験に使える状態かを試験の前後に確かめるために測ります。

TEER は、インサートの膜を挟んで頂端側と基底側に電極を置き、弱い交流の電流を流して抵抗を測ります。細胞のすき間がタイトジャンクションで閉じるほど、イオンは細胞の間を通りにくくなり、抵抗は上がります。直流ではなく交流を使うのは、電極の分極を避け、細胞への影響を抑えるためです。

測った抵抗から細胞の無い空のインサートの抵抗を引き、膜の面積を掛けた値(Ω·cm²)で比べます。膜面積の違うインサートでは、同じ状態の単層でも抵抗(Ω)が大きく変わるためです。

TEER の絶対値は装置、電極、温度、培養日数で変わります。受け入れ基準は他施設の数値を流用せず、自社の系でルシファーイエロー(細胞の間のすき間だけを通る蛍光色素)などの透過と対応づけて決めます。

使用方法

基本的には、細胞を播いたインサートと空のインサートを同じ条件で測り、その差に膜面積を掛けて TEER を求めます。

1メーターの校正を確かめ、電極を培地や緩衝液に浸す
2プレートを決めた温度に置き、温度をそろえる
3空のインサートの抵抗を測る
4電極を頂端側と基底側に差し入れ、細胞を播いたインサートを測る
5空のインサートとの差に膜面積を掛けて Ω·cm² にする
6透過性試験の前後で値を比べ、単層が保たれたかを確かめる
7電極を洗浄・消毒し、測定の記録を残す
実際の条件は、細胞の種類、インサートの規格、培地、測る温度、電極の種類、施設の手順によって変わります。

関連製品

掲載情報の確認日:2026年7月(メーカー公開情報をもとに編集部が確認。最新・正確な仕様は各社公式をご確認ください)