用語集

エンドトキシン試験」とは?

微生物そのものでなく、グラム陰性菌由来の発熱性物質エンドトキシンの量を測る試験。

エンドトキシン試験(BET:Bacterial Endotoxins Test)は、グラム陰性菌由来の発熱性物質エンドトキシンの量を測る試験です。無菌試験やバイオバーデン試験では菌そのものを対象とするのに対し、この試験は菌が死滅した後も残り続ける発熱物質を測る点で役割が異なります。「数値が信頼できるか」が問われやすく、試験を正しく成立させるための実務的な難しさがあります。

無菌試験・バイオバーデンとの役割の違い

バイオバーデン試験が「その時点の生菌数」を数え、無菌試験が菌のゼロであることを示すのに対し、エンドトキシン試験が測るのはグラム陰性菌由来の発熱性物質そのものです。菌が除去・死滅した後も発熱物質は試料中に残り得るため、無菌性を確認するだけではエンドトキシンの安全性を保証できません。この役割の違いから、エンドトキシン試験は無菌試験とは独立した試験として薬局方で規定されています。なお、マイコプラズマのように専用試験が別途設けられている病原体もあり、各試験は互いを代替するものではありません。

試験を成立させる三つの実務上の柱

エンドトキシン試験の実務は、限度値の計算、希釈の限界(MVD)、そして干渉への対処という三つの柱で成り立ちます。試験で最も警戒すべきとされるのが干渉(阻害・増強)であり、試料そのものが測定結果を歪める可能性があります。さらに、製剤にスパイクしたエンドトキシンが時間の経過とともに検出できなくなる「低エンドトキシン回収(LER)」という現象も知られており、スパイクしたエンドトキシンが保持中も回収できることを示して初めて、その製剤のエンドトキシン試験は信頼できると言えます。限度値・MVD・干渉対策・試験法の選択・システム適合性という一式が揃って、結果はようやく信頼に値するものになります。

この定義はProglenth編集部が一般的・基礎的な内容として整理したものです。実際の管理基準・要件は製品・企業・各極の規制により異なります。 正確な運用は各極の薬局方・ガイドライン(ICH/GMP等)やメーカーの一次情報をご確認ください。

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