「米国薬局方」とは?
別名・英語表記:USP / United States Pharmacopeia
米国で医薬品・原料・試験法の公式基準を定める公定書で、製薬用水に関する規格も収載されている。
別名・英語表記:USP / United States Pharmacopeia
米国で医薬品・原料・試験法の公式基準を定める公定書で、製薬用水に関する規格も収載されている。
米国薬局方(USP)は、医薬品・原料・試験法の公式基準を定める公定書です。製造現場では単なる「基準書」にとどまらず、水システムの設計・運転・監視から、シングルユース部材の抽出物評価、エンドトキシン試験、残留DNA・HCP測定まで、幅広い試験の拠り所となるため、どのチャプターを参照すべきかを正確に把握していないと、試験設計や規制対応に齟齬が生じます。
USPが定める個別チャプターは、製薬用水システムの設計・運転・監視の考え方を体系化した〈1231〉、細菌エンドトキシン試験の〈85〉・組換え試薬を用いる〈86〉、バイオバーデン測定のメンブレンろ過や平板計数を規定する〈61〉〈62〉、残留DNAの〈509〉、残留宿主細胞タンパク質(HCP)の〈1132〉など多岐にわたります。シングルユース部材・システムの抽出物評価についてはプラスチック製構成部材に関する〈665〉とその運用を補う〈1665〉が枠組みを提供しており、各チャプターはそれぞれ独立した試験領域をカバーしています。
USPのチャプターは、試験の方法論を規定するだけでなく、評価の深さを接触条件に応じて変えるというリスクベースの考え方とも組み合わせて使われます。たとえば〈665〉/〈1665〉の枠組みでは、材料と使用条件を突き合わせて安全性を示すことが求められます。また、抽出物スクリーニングにおいては、BPOGとならんでUSPの標準的なプロトコルが参照されます。このように、USPは単一の規格値を示す文書ではなく、設計・評価・監視の判断軸を与える枠組みとして機能します。
エンドトキシン試験における組換え試薬(rFC)を用いる方法は、USP〈86〉として正式に採用が進んでいるとともに、欧州薬局方のPh. Eur. 2.6.32としても採用が進んでいます。生物資源の保全とロット間ばらつきの低減という利点から導入が広がっており、USPのチャプターが他の公定書や地域のガイダンスと並走するかたちで国際的な試験標準を形成しています。
この定義はProglenth編集部が一般的・基礎的な内容として整理したものです。実際の管理基準・要件は製品・企業・各極の規制により異なります。 正確な運用は各極の薬局方・ガイドライン(ICH/GMP等)やメーカーの一次情報をご確認ください。