用語集
「非臨床安全性評価」とは?
ヒトへの初回投与前に、動物や試験管の実験で毒性や作用を調べる一連の評価のこと。
ヒトへの初回投与前に、動物や試験管の実験で毒性や作用を調べる一連の評価のこと。
非臨床安全性評価とは、候補薬をヒトに初めて投与する前に、動物実験や細胞試験を通じて毒性や作用を体系的に調べる一連のプロセスです。肝毒性の見落としが臨床試験での重篤な有害事象につながるような事態を防ぐことが、この評価の根本的な目的にあります。
非臨床安全性評価は、反復投与毒性、安全性薬理、遺伝毒性などの試験を組み合わせることで、ヒトへの初回投与量を安全側に設定するための根拠を積み上げます。バイオ医薬品の場合は、標的の生物学や種差をふまえて試験を組み立てる考え方がとられており、免疫系への影響という観点は免疫毒性の評価とも重なります。こうして複数の切り口を並べることで、単一の試験では見えにくいリスクをできる限り拾い上げようとしています。
非臨床安全性評価はこれまで、動物実験と2D細胞培養を主な手段としてきました。しかしそれは、この評価の根拠と限界を同時に示すことでもあります。動物とヒトの種差、あるいは平面的な細胞培養とヒト生体内の環境の違いは、評価の精度に本質的な影響を与えます。近年、肝毒性をはじめとする評価領域でヒト細胞を用いた新たな試験系への関心が高まっているのも、こうした限界を補おうとする動きと見ることができます。
この定義はProglenth編集部が一般的・基礎的な内容として整理したものです。実際の管理基準・要件は製品・企業・各極の規制により異なります。 正確な運用は各極の薬局方・ガイドライン(ICH/GMP等)やメーカーの一次情報をご確認ください。