用語集

PUPSIT(使用前・滅菌後完全性試験)」とは?

別名・英語表記:PUPSIT

除菌フィルターを使用する前、滅菌後にろ過膜の完全性を確認する試験。無菌性を担保する管理。

PUPSITとは、除菌フィルターを滅菌した後・製品をろ過する前に、ろ過膜の完全性を確認する試験です。使用後の完全性試験だけでは「使用中に欠陥が覆い隠される」リスクを見逃す可能性があり、そこを補うためにこの試験が求められています。

使用後試験と何が違うのか

フィルターの完全性試験は従来、製品ろ過が終わった後に実施するのが一般的でした。しかし使用後だけでは、ろ過の途中で生じた欠陥が製品や操作の影響で覆い隠された状態になるリスクを排除できません。PUPSITはろ過を始める前に完全性を確認することで、そのリスクに備えます。使用後試験との組み合わせで、フィルターの状態をろ過の前後両方から担保するという考え方です。

規制上の位置づけと要否の判断

EU GMPのAnnex 1(無菌医薬品の製造)は2022年の改訂(2023年発効)でPUPSITを求めており、該当条項は8.87項です。ただし実施しない場合も、リスク評価に基づく根拠をコンタミネーションコントロールストラテジー(CCS)の中で示すことが期待されます。「やらない」という判断自体は認められる余地がありますが、その根拠まで含めてCCSに書き込むことが求められる点が重要です。

製造ライン設計との関係

PUPSITの要否はフィルター単体の問題にとどまらず、ろ過から充填・打栓までを一続きのリスクとして捉えた設備選定にも影響します。実施する場合は試験のための接続や操作ステップをラインに組み込む必要があるため、設備計画の段階からCCSの中にPUPSITの扱いを位置づけておくことが設計上の節目になります。

この定義はProglenth編集部が一般的・基礎的な内容として整理したものです。実際の管理基準・要件は製品・企業・各極の規制により異なります。 正確な運用は各極の薬局方・ガイドライン(ICH/GMP等)やメーカーの一次情報をご確認ください。

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