用語集

EU GMP」とは?

欧州の医薬品製造・品質管理の基準。第1章の品質システムのなかでPQRの実施を求めている。

EU GMPは欧州における医薬品製造・品質管理の基準であり、複数のAnnex(附則)を通じて無菌製造から工程確認、データインテグリティまで幅広い要求事項を定めています。基準への適合は欧州市場への製品供給に直結するため、日本やその他の地域の製造サイトも無視できない実務上の規範となっています。

Annex構造で要求を細分化している

EU GMPは本編と複数のAnnexで構成されており、それぞれが特定のテーマを扱っています。たとえばAnnex 1は無菌医薬品の製造に特化し、クリーンルームの清浄度をグレードA〜Dで格付けし、グレードA・Bでは浮遊微粒子と微生物の連続的な監視を求めています。Annex 11は電子記録・電子署名を規定し、Annex 15は継続的工程確認をongoing process verificationと呼んで工程を管理された状態に保ち続けることを求めています。このように、分野ごとのAnnexを横断して読むことが実務では欠かせません。

2022年改訂Annex 1が持ち込んだ枠組み

2022年に公表され2023年に全面適用されたAnnex 1の改訂では、汚染管理戦略(CCS:Contamination Control Strategy)が無菌製造の基本的な枠組みとして明文化されました。個々の管理を点として捉えるのではなく、一つの戦略として束ねることが求められています。また、汚染ゼロを目標として掲げ、汚染が検出された場合には原因調査を義務付けており、PUPSIT(滅菌後・使用前のフィルター完全性試験)の実施も明示的に要求されています。

「妥当性確認せよ」とは言うが手順は規定しない

EU GMPを含む各極の規制は「妥当性を確認せよ」と求めるものの、手順の細部までは規定しない点が特徴です。何をどう実施するかは製造者側の判断に委ねられており、その判断を支えるために業界ガイドラインや自社SOPが重要になります。また、電子記録・電子署名やデータインテグリティといった横断的なテーマでは、Annex 11など複数の規定が絡み合うため、「そのシステムを信頼してよいか」という観点で体系的に整理することが実務上の鍵になります。

この定義はProglenth編集部が一般的・基礎的な内容として整理したものです。実際の管理基準・要件は製品・企業・各極の規制により異なります。 正確な運用は各極の薬局方・ガイドライン(ICH/GMP等)やメーカーの一次情報をご確認ください。

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