装置
2026.08.24島津製作所

島津「Nexera X4」——低拡散で分けきる、最大92%短縮の代償はどこに出るか

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Photo: Bharath Kumar / Unsplash

島津製作所の超高速液体クロマトグラフ 「Nexera X4」 を、日刊工業新聞が取り上げた。同社の発表(⁠2026年3月3日⁠、国内外で発売)によれば、内容は次のとおりである。

「速い」という訴求は分析装置で繰り返されてきたが、⁠何を削って速くしているかを見ると、使う側で確認すべき点が見えてくる。

低拡散とは、要するに「余計な容積を削る」こと

クロマトグラフィーで分離されたピークは、カラムを出た後も広がっていく。配管の内容積、接続部の段差、検出器のフローセル——⁠カラム以外の場所で起きるピークの広がりを、系外拡散(extra-column dispersion)と呼ぶ。

分離が良いカラムを使っても、系外拡散が大きければ、その分離は検出器に届く前に潰れる。

低拡散設計とは、この余計な容積を削る設計にあたる。分離性能の向上と分析時間の短縮が同時に語られるのは、両方が同じ設計から出てくるためである。

「92%短縮」をどう読むか

一般的なHPLCとの比較で最大92%、という数字は、条件が揃った場合の上限を示すものである。実務で効いてくるのは、⁠1検体あたりの時間より1日あたりの本数になる。

分析時間が短くなると、次の要素が相対的に重くなる。

つまり、分析そのものが10分の1になっても、スループットが10倍になるとは限らない。⁠律速がどこに移るかを見る必要がある。

速い条件を規格に載せるときに問われること

既存の分析法を新しい装置へ移すとき、単純に条件を写して終わりにはならない。

とくに三番目は、実務上の負担になりやすい。⁠見えなかったものが見えるようになるということは、不純物のプロファイルに新しい項目が加わりうるということでもある。関連物質の規格を持つ製品では、装置を更新した結果として規格の見直しが必要になる場合がある。

適用先で要求が分かれる

同じ装置でも、使われる場所で問われることが変わる。

装置の性能を測る指標と、現場で効く指標がずれるのは、この分野で繰り返し起きる。カタログの数字がどの条件で得られたものかを確認する、という基本がここでも要る。

※ 本ページは公開情報(島津製作所の発表および日刊工業新聞の報道)をもとにしたProglenth編集部による整理です。仕様・性能値・比較条件の詳細は一次情報および同社の公式発表をご確認ください。本文中の解説は液体クロマトグラフィー一般の構造に関する説明であり、同製品の具体的な性能や適用範囲を示すものではありません。

メーカー公式
shimadzu.co.jp
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本記事はメーカーの公式発表をもとに、Proglenth編集部が独自に見出し・要約・解説を加えて整理したものです。正確性には努めていますが、最終的な仕様・条件は各社の公式情報・一次情報をご確認ください。編集の考え方は編集方針に記載しています。

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