用語集

サイズ排除クロマトグラフィー(SEC)」とは?

別名・英語表記:SEC

多孔性樹脂の孔に小分子ほど入り込む時間差を利用し、分子をサイズで分けるクロマトグラフィー。

SECは、多孔性の充填剤カラムに分子を通すことで、大きい分子ほど細孔に入り込めず早く溶出するという原理でサイズ分離するクロマトグラフィーです。バイオ医薬品の品質分析では凝集体(高分子量体)の監視に広く使われますが、「溶出位置は標準品との比較による推定」という構造的な限界を持つため、その読み取り方に注意が必要です。

何を測るのに向き、何に向かないか

SECは、モノマーに対して高分子量体(HMW)が何%あるかをピーク面積で追う用途には十分に機能します。一方、SECで表示される分子量は標準品との比較にもとづく推定であり、対象分子の形が標準品と異なれば実際の値とずれます。そのため「そのピークが正確に何量体か」を分子量として断言するには向きません。この限界は、SECという分離手法そのものの性質であり、検出器を変えても解消されません。絶対分子量が必要な場面では、散乱光から較正なしで分子量を直接求めるSEC-MALSという組み合わせが用いられます。

製造工程のどの場面で使われるか

品質分析の文脈では、SECはペプチド医薬や抗体などの構造確認と凝集監視を担うポジションに置かれます。製造工程では、凝集体の発生を把握するために要所でSECを行い、各工程の前後での増分を確認します。また、生じた凝集体を除去するポリッシング工程において、分取SECが精製手段として使われることもあります。このように、SECは分析(凝集量の定量)と精製(凝集体の除去)の両面で登場する手法です。

この定義はProglenth編集部が一般的・基礎的な内容として整理したものです。実際の管理基準・要件は製品・企業・各極の規制により異なります。 正確な運用は各極の薬局方・ガイドライン(ICH/GMP等)やメーカーの一次情報をご確認ください。

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