「肝クリアランス」とは?
別名・英語表記:CLh
肝臓が血液から薬物を除去する能力。固有クリアランス・肝血流量・タンパク結合から予測する。
別名・英語表記:CLh
肝臓が血液から薬物を除去する能力。固有クリアランス・肝血流量・タンパク結合から予測する。
肝クリアランス(CLh)は、肝臓が血液から薬物を取り除く能力を定量化した指標です。単に除去の速さを示すだけでなく、何がその除去を律速しているかが高抽出・低抽出の別によって入れ替わるため、予測の不確かさをどこに帰属させるかという実務上の判断に直結します。
in vitroの実験(基質枯渇法)から得た半減期をもとにin vitro固有クリアランス(CLint)を求め、スケーリング係数で肝臓全体の値へ拡大します。そこにタンパク結合の補正を加えたうえで、肝臓を「よく混ぜた一つのタンク」と見なすwell-stirredモデルに当てはめることでCLhにたどり着きます。計算式は CLh =(QH × fu,B × CLint,u)÷(QH + fu,B × CLint,u)で表され、肝血流量(QH)、血中非結合分率(fu,B)、固有クリアランス(CLint,u)の三つが入力となります。各段に目安値や仮定が入るため、予測には不確かさが伴います。
fu,B × CLint,u が QH より十分大きい高抽出化合物では、CLhは肝血流量に頭打ちとなり(CLh ≒ QH)、酵素能力が変動してもCLhへの影響は相対的に小さくなります。逆に fu,B × CLint,u が QH より十分小さい低抽出化合物では、CLhを動かすのは酵素活性とタンパク結合であり(CLh ≒ fu,B × CLint,u)、これらの誤差が予測精度に直接響きます。同じ肝ミクロソームのデータを使っていても、化合物が高抽出か低抽出かによってどの因子を精度よく押さえるべきかが変わるため、まず抽出比の区分を把握することが実務上の起点になります。
この定義はProglenth編集部が一般的・基礎的な内容として整理したものです。実際の管理基準・要件は製品・企業・各極の規制により異なります。 正確な運用は各極の薬局方・ガイドライン(ICH/GMP等)やメーカーの一次情報をご確認ください。