用語集

許容一日曝露量(PDE)」とは?

別名・英語表記:PDE / Permitted Daily Exposure

医薬品を通じて一日に摂取しても健康影響がないとされる不純物の上限量。元素不純物などで用いる。

PDEとは、ある物質を毎日その量まで摂り続けても生涯にわたって健康影響が出ないとされる量のことで、毒性データを根拠に設定されます。元素不純物や残留溶媒の管理では、このPDEが「どこまで許容できるか」の起点となるため、製造工程全体の設計に直接影響します。

毒性リスクから限度値を導く考え方

PDEの特徴は、「とにかく低ければよい」という発想ではなく、毒性データにもとづいて科学的に許容できる上限を定める点にあります。元素不純物の文脈では、元素ごと・投与経路ごとにPDEが異なり、一日最大投与量で割ることで製品中の許容濃度に換算します。ヒ素や水銀のように無機・有機で毒性が大きく異なる元素については、毒性学的背景を反映して無機種を基準にPDEが設定されるなど、物質の性質に応じた細かい設定がなされています。

洗浄バリデーションや残留溶媒との関係

PDEが活きる場面は元素不純物の管理にとどまりません。洗浄バリデーションでは、前製品の持ち越し上限量(MACO)を「前製品のPDE×次製品のロットサイズ÷次製品の最大一日投与量」で求めます。残留溶媒の管理でも、クラス2の溶媒はPDEに基づく限度で管理されます。いずれも「PDEを起点にして許容持ち越し量を計算し、それを実際に測れる表面・液中濃度に落とし込む」という同じ設計思想でつながっています。

リスク評価でPDEが果たす役割

製造工程のリスク評価では、原料・水・製造装置・触媒などあらゆる汚染源を洗い出したうえで、PDEと照らし合わせて本当に測定・管理が必要な元素や物質だけに絞り込むという使い方をします。すべての管理対象についてPDEを毒性評価で求め、それを交叉汚染の科学的根拠に据えることが、リスクベース管理の核心です。PDEはADE(Acceptable Daily Exposure・許容一日摂取量)とほぼ同義の概念として併記されることもあります。

この定義はProglenth編集部が一般的・基礎的な内容として整理したものです。実際の管理基準・要件は製品・企業・各極の規制により異なります。 正確な運用は各極の薬局方・ガイドライン(ICH/GMP等)やメーカーの一次情報をご確認ください。

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