医薬品開発 計算ツールCalculator

LOD・LOQ 計算ツール(ICH Q2 標準法)

応答の標準偏差σと検量線の傾きSから、検出限界(LOD)と定量限界(LOQ)をICH Q2(R2)の標準式で算出します。

検出限界 LOD9.9濃度単位
定量限界 LOQ30濃度単位
LOD = 3.3 × σ ÷ 傾き / LOQ = 10 × σ ÷ 傾き

LOD = 3.3 × sigma / slope、LOQ = 10 × sigma / slope。sigma は応答の標準偏差、slope は検量線の傾き。両者は同じ応答単位で表し、結果は濃度単位で得られる。

判定の目安
  • 測定対象値 < LOD検出限界未満シグナルとブランクを確実に区別できない領域。検出はできても定量はできない。
  • LOD ≤ 値 < LOQ検出可・定量不可存在は検出できるが、要求される真度・精度での定量はできない領域。
  • 値 ≥ LOQ定量可能要求される真度・精度で定量できる領域。規格判定はこの範囲で行う。
  • 判定基準について目安は一意でないICH Q2(R2)はLOD/LOQ自体の算出法を示すもので、合否基準(許容LOD/LOQ値)は定めていない。許容値は製品・規格(例:残存DNAの10 ng/dose目安)や方法バリデーションの受入基準で個別に設定する。

一次情報(出典)

注意・限界

  • ICH Q2(R2)は3.3σ/S・10σ/Sを「signal-to-noise」「標準偏差と傾き」など複数のアプローチのひとつとして示す。どのσ(ブランクSD/残差SD/切片SD)を使うかは方法設計に依存し、結果は前提により変わる。
  • σと傾きSは同じ応答単位で表す必要がある。単位が揃っていないと結果の濃度単位が不正になる。
  • qPCRのようにCq(サイクル数)を応答とする系では、検量線の傾き・σの定義がこの直線モデルと必ずしも一致しないため、そのままの適用には注意が要る(記事はqPCR/ddPCRの文脈だが標準式は一般の直線検量線を前提とする)。
  • LOD/LOQの算出値は合否基準ではない。許容できるLOD/LOQは製品規格・投与量あたりの管理目安(例:残存DNA 10 ng/dose)や方法バリデーション受入基準として別途設定する。
  • 係数3.3・10は慣用値。文献により3.3を3や3.29と表記する場合があり、丸めや前提で数値が僅かに変わる。
この計算の考え方をくわしく:残存DNAとは?抗体医薬における宿主細胞由来DNAの評価とqPCR分析

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