用語集

モノグラフ」とは?

別名・英語表記:monograph / 公定書モノグラフ

薬局方に収載された個々の医薬品・原料の品質規格(試験法・基準値など)をまとめた公式の規格文書。

モノグラフとは、薬局方に収載された個々の医薬品・原料に対する公式の品質規格文書で、試験法や基準値が定められています。製造者はこの「物差し」を踏まえて規格試験を設計する必要があるため、モノグラフの内容や改訂動向を継続的に把握することが実務上の重要な課題になります。

どこで・何の物差しとして機能するか

モノグラフは、医薬品の同定・力価・不純物・類縁物質といった品質判定の物差しを提供します。たとえばインスリンのように薬局方にモノグラフが整備された医薬品では、規格試験や類縁物質の管理はその記載も踏まえて設計します。また亜鉛含量のように製造プロセスの設計(添加量と洗浄後の残存量のバランス)にまで影響が及ぶ品質項目も、モノグラフで管理対象として定められている場合があります。標準品についても、USPやPh. Eur.のモノグラフ・標準品が規格判定の基準として機能します。

改訂によって製造方法が変わる例

モノグラフは固定された文書ではなく、改訂されることで製造上の選択肢が変わることがあります。欧州薬局方のWFIモノグラフが改訂されたことにより、蒸留と同等の品質が保証できるならば、逆浸透膜を核とする膜法でもWFIを製造してよいとされました。このように、モノグラフの改訂は製造設備や工程の設計に直接影響するため、最新版の動向を継続的に追うことが製造・品質部門には求められます。

複数の薬局方にまたがる実務上の注意

同一の品目に対して、USP(米国薬局方)とPh. Eur.(欧州薬局方)のそれぞれにモノグラフが存在する場合があります。インスリンやペプチド関連品目はその典型例で、販売する市場ごとに対応すべきモノグラフが異なります。規格試験や試験法の細部が薬局方間で一致しているとは限らないため、どの薬局方のモノグラフに準拠するかを製品・市場ごとに明確にしておくことが実務上の前提になります。

この定義はProglenth編集部が一般的・基礎的な内容として整理したものです。実際の管理基準・要件は製品・企業・各極の規制により異なります。 正確な運用は各極の薬局方・ガイドライン(ICH/GMP等)やメーカーの一次情報をご確認ください。

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