用語集

補体依存性細胞傷害(CDC)」とは?

別名・英語表記:CDC

抗体が補体を活性化して標的細胞を破壊するエフェクター機能。

CDCは、抗体が補体カスケードを活性化することで標的細胞の膜を直接破壊するエフェクター機能です。同じ抗体でも糖鎖やアミノ酸の構成によってCDC活性の強さが変わりえるため、製造・品質管理の文脈では重要品質特性として扱われます。

ADCCやADCPと何が違うか

抗体のエフェクター機能には複数の経路があります。ADCCはナチュラルキラー細胞などが担い手となる経路、ADCPは貪食細胞が標的を「食べる」経路です。これに対してCDCは補体カスケードが標的細胞の膜を「壊す」経路であり、担い手も破壊の仕組みも異なります。さらに受容体占有率や内在化もエフェクター機能の評価対象として並列に扱われており、CDCはそのなかの一つの読み出しとして位置づけられます。

糖鎖組成がCDCを左右する理由

抗体FcのCH2ドメインには糖鎖が付いており、その組成が補体C1qとの相互作用を変えることでCDCの強さに影響します。具体的には、末端ガラクトース(ガラクトシル化)がC1q結合とCDCの調整に関わるとされています。フコース・シアル酸・高マンノースといった他の糖鎖種もADCCや血中滞留、免疫原性にそれぞれ影響するため、糖鎖全体の構成がFcエフェクター機能を包括的に左右する重要品質特性として扱われます。

評価の読み出しとして使われる場面

CDCはフローサイトメトリーによる評価の読み出し項目の一つとして挙げられており、ADCCやADCPと並んで1細胞単位で機能を測ることができます。また、Fcの糖鎖やアミノ酸を改変することでCDCを意図的に強めたり弱めたりする設計も行われます。構造が同一であっても条件次第でCDC活性の強さが変わりえる点が、製造工程の管理において留意される理由です。

この定義はProglenth編集部が一般的・基礎的な内容として整理したものです。実際の管理基準・要件は製品・企業・各極の規制により異なります。 正確な運用は各極の薬局方・ガイドライン(ICH/GMP等)やメーカーの一次情報をご確認ください。

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