制御・自動化

SCADA/MES

SCADA/MESは、バイオ医薬品製造における装置制御、工程監視、製造実行、電子記録、品質管理をつなぐシステム群です。SCADAは製造設備や装置からデータを収集し監視・制御するシステム、MESは製造現場で「何を、どの順番で、誰が、どの装置を使って、どの条件で実行したか」を管理するシステムです。製造指図から電子バッチ記録、レビュー、承認、リリースまでを支援します。

工程監視製造実行電子バッチ記録GMP記録
分類
制御・自動化
主な用途
工程監視 / 製造実行 / 電子バッチ記録 / GMP記録
関連モダリティ
抗体医薬 / ADC / 二重特異性抗体 / Fc融合タンパク質・組換えタンパク質 / AAV / レンチウイルス / ワクチン / 細胞治療 / iPS細胞・幹細胞由来製品 / 遺伝子編集 / mRNA-LNP / プラスミドDNA / 微生物発酵 / 低分子医薬品
代表メーカー
Körber・Siemens・Emerson・Rockwell Automation ほか計47社
関連キーワード
培養制御システム / 本培養 / シングルユースバイオリアクター / 自動サンプリング装置 / バイオプロセス分析計 / LIMS

用途・特徴

SCADA/MESは、製造装置からデータを集め、工程を監視し、製造記録を電子化するために使われます。SCADAでは、複数の装置や工程を一つの画面で監視します。バイオリアクターのpH、DO、温度、撹拌、フィード、CIP/SIP、クロマトグラフィー、TFF、ろ過、製剤設備などの状態をリアルタイムに確認し、アラームやトレンドを管理します。

MESでは、製造指図、電子バッチ記録、作業手順、原料秤量、装置使用、工程パラメータ、逸脱、レビュー、承認を管理します。紙のバッチ記録ではなく、電子記録として製造履歴を残すことで、レビュー時間の短縮、転記ミス低減、データ完全性強化につながります。

Point
  • SCADAは装置・工程を監視・制御するシステム
  • MESは製造指図・電子バッチ記録・実行管理を行うシステム
  • 培養制御システム、DCS、PLC、LIMS、QMS、ERPと連携する
  • GMP製造では電子記録、監査証跡、アクセス管理、CSVが重要
  • 本培養、精製、製剤、QC、設備管理まで横断する
  • 紙の製造記録を減らし、レビュー・承認・逸脱管理を効率化できる
  • 導入には現場業務、SOP、マスターデータ、CSV、QAレビューが大きく関わる

使用方法

基本的には、製造装置や分析装置からデータを取得し、工程監視・製造実行・電子記録へつなげます。

1製造工程と装置構成を整理する
2PLC、DCS、培養制御、分析装置、LIMSとの接続範囲を決める
3SCADAで監視するタグ、アラーム、トレンド、画面を設計する
4MESで管理する製造指図、作業手順、電子バッチ記録を設計する
5原料、資材、装置、作業者、レシピ、工程パラメータをマスターデータ化する
6装置データを自動取得する
7作業者がMES上で手順を実行・確認する
8アラーム、逸脱、例外処理を記録する
9製造終了後に電子バッチ記録をレビューする
10QA承認、リリース、変更管理へつなげる
実際の運用は、製造スケール、GMP要件、既存設備、装置メーカー、IT方針、CSV方針、紙記録の残し方によって変わります。

掲載情報の確認日:2026年7月(メーカー公開情報をもとに編集部が確認。最新・正確な仕様は各社公式をご確認ください)