用語集

監査証跡」とは?

いつ誰が何をしたかを記録し、改ざんや削除ができないようにした操作履歴。記録の信頼性を支える。

監査証跡とは、データの作成・変更・削除を、実施者・日時・変更前後の値・変更理由とともに自動記録し、改ざんや削除ができないようにした操作履歴です。「記録が存在すること」と「記録が正しく機能していること」は別物であり、その機能を継続的に確認する運用まで含めて初めて意味をなします。

「存在する」と「機能している」の違い

監査証跡はシステムに実装されていても、それが正しく動いているかどうかは別の問題です。そのため、監査証跡の内容を定期的に人が確認する「監査証跡レビュー」という運用ステップが必要になります。このレビューは、いつ・誰が・何をしたかを後から正しく再現できるか、という一点を実際のデータで検証する行為です。レビューの頻度については、対応するデータのレビュー頻度に合わせるという考え方があり、製造や試験記録の照査と同じタイミングで監査証跡を確認する組み立てが一例として挙げられます。また、レビューを回すための前提として、監査証跡を人が読める形式で出力できることが求められます。

どこに実装が求められるか

監査証跡をすべてのシステムに一律で義務づけるのではなく、その実装は文書化されたリスク評価にもとづくという整理がされています。ただし、重要記録に関わるほぼすべての場面で監査証跡は期待されると考えるのが安全です。たとえば質量分析などのデータ処理では、パラメータ設定が結果を左右するため、処理過程を監査証跡として残し、改ざん不能な形で管理することが求められます。LIMS やSCADA/MES といったシステムでの実装も、突き詰めれば同じ「後から正しく再現できるか」という問いに帰着します。

この定義はProglenth編集部が一般的・基礎的な内容として整理したものです。実際の管理基準・要件は製品・企業・各極の規制により異なります。 正確な運用は各極の薬局方・ガイドライン(ICH/GMP等)やメーカーの一次情報をご確認ください。

監査証跡」が登場する解説記事

関連用語