BioProcess International(BPI)は2026年7月9日、年前半を振り返る中間記事を公開した。同誌が前半に追ってきた話題と潮流を編集部がたどる内容で、軸は米国への製造投資の回帰、中国の存在感、人材不足の3つである。
米国への投資回帰と中国の存在感
BPIは、2025年に大きな潮流と位置づけた米国内への生産回帰(オンショアリング)が、2026年も続いたと書いています。例は2社です。Eli Lillyは、インディアナ州レバノンの2拠点に追加で45億ドルを投じると発表しました。用途はGLP-1(肥満症や糖尿病の治療薬)と先進治療の製造です。Novartisは総額230億ドルの米国製造投資を進めており、ノースカロライナ州モリスビルにAPI(原薬)工場を計画しています。
中国は、バイオ医薬品での役割が広がり、ADC(抗体薬物複合体)で先行し、臨床試験の速さと費用でも強みがあると整理されています。一方で6月には、米国防総省が中国の大手CDMOであるWuXi AppTecを「中国軍事企業」に指定しました。同社は法的な申し立てで応じています。
人材不足とAI
人材不足は2026年に始まった話ではなく、慢性的な問題だというのがBPIの見方です。CytivaのPierre-Alain Ruffieux氏は6月のBIO国際大会で、「ここ数年、若い人材がITやAIに移ることで競争が強まっている」と述べました(発言は編集部訳)。AIと持続可能性も、前半を通じて続いたテーマとして挙がっています。
Novartisのモリスビル工場は計画の段階で、Lillyの追加投資も前半に発表されたものです。どちらも、稼働に必要な人員はこれから確保しなければなりません。米国回帰の話と人材不足の話は、別々に読むより一続きで追うほうが実務の役に立つと、編集部は考えます。
※ 本ページは公開情報(BioProcess International報道)をもとにしたProglenth編集部による整理です。詳細・数値は一次情報もあわせてご確認ください。