細胞・遺伝子治療のCDMO、Minaris Advanced Therapies が、事業を3つに分ける再編を2026年9月29日に発表しました。10月1日付で、細胞治療の Minaris Cell Therapies、ウイルスベクターの Minaris Viral Vectors、試験の Minaris Advanced Testing が並びます。新たに加わったのはウイルスベクター専任の事業部で、Chief Commercial & Technology Officer の Eytan Abraham 氏が率います。細胞治療は Luciana Mansolelli 氏、試験は Ilya Koltover 氏の担当です。
ベクターを細胞治療から切り分ける理由
Viral Vectors は、遺伝子治療と、遺伝子を導入する細胞治療に向けて、ウイルスベクターの技術開発と製造を受け持ちます。体内に直接投与する in vivo のレンチウイルス案件も含みます。同社が挙げる10年以上のプロセス・分析開発、技術移管、GMP製造の経験を土台に、CDMOの業務はフィラデルフィア拠点に集約されています。英国の OXGENE が開発したプラスミドと細胞株の技術も、この事業部の基盤です(AsimovとのAAV細胞株の提携でも登場した技術です)。
ベクターと細胞治療では、出荷するものが違います。ex vivo の CAR-T ではベクターは原材料で、出荷の判定は細胞で行います。in vivo ではベクターそのものが薬なので、力価や不純物など、ベクター単体の品質が出荷の基準です。同社は、業界が in vivo の遺伝子治療へ広がるにつれ、ベクターの開発、製造、試験への要求が高まっていると説明しています。
依頼する側の窓口
顧客は、プログラムに応じて1つの事業部とだけ、または複数をまたいで取引できます。ex vivo の CAR-T で細胞とベクターを別々の取引先に頼む場合、購買は細胞の工場に加えてベクターの委託先も見る必要があります。Minaris では、同じ会社の別の事業部に頼めます。ベクターだけが要る in vivo の開発企業は、専任の事業部が相手です。試験だけを頼む選択肢もあります。
今回は組織の再編で、投資額や生産能力の数字は公表されていません。ベクターを細胞治療の付属サービスではなく、独立した受託先として選んでもらう狙いがうかがえます。
頼む相手は、出荷するものが細胞かベクターかで分かれます。ex vivo なら細胞治療とウイルスベクターの両方、in vivo ならウイルスベクターが窓口の中心です。
※ 本ページは2026年9月29日のMinarisの発表(PR Newswire)と、Contract Pharma、PharmaSourceの報道をもとにした紹介です。詳細は一次情報もあわせてご確認ください。