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2026.10.29•DuPont

DuPont、ペプチド精製向けに逆相シリカゲル「AmberChrom SIL」を発売──C8・C18の10µm粒子で、ポリマー系レジンと段を組む

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Photo: Brecht Corbeel / Unsplash

DuPontは2026年10月22日、ペプチド医薬の精製に使う逆相シリカゲル「⁠DuPont™ AmberChrom™ SIL⁠」を発売しました。GLP-1受容体作動薬を含むペプチドを対象に、C8とC18の2種類の修飾基で出します。同社によれば、粗精製から最終のポリッシング(仕上げの精製)まで複数の段で使え、単独でも、同社のポリマー系レジンAmberChrom XTやTQ1、CGと同じ工程の中に組み合わせても使えます。同社の製品資料は、リラグルチドでポリマー系レジンとシリカを2段に組んだ結果と、セマグルチドでシリカだけを2段に組んだ結果の、純度と収率を載せています。

シリカは粒子が小さく、ポリマーはpHに強い

ペプチドの分取逆相で担体を選ぶときは、分解能とpH耐性のどちらを取るかで分かれます。固相合成で得た粗生成物には、欠失体、エピマー体、脂肪酸の側鎖が付かなかったものなど、全長とよく似た分子が並びます。

どれも分取の逆相クロマトグラフィーで分けるしかなく、選択性の違う条件を2段組むと、段ごとに収率が削られます。だから担体には、1段でどれだけ分けられるかと、同じ条件を何サイクル繰り返せるかの両方が要ります。

この2つは基材で分かれます。同社の公表仕様では、AmberChrom SILの粒子径は平均で約10µm、使えるpHは2〜9、推奨の最大圧力は400 barです。ポリマー系のAmberChrom XT20は粒子径20µm、pH 1〜14、最大60 barです。粒子が小さいほど近い成分を分けやすく、シリカは高い圧力をかけられるカラムで使えます。一方、強い洗浄(CIP、カラムに充填したまま洗う操作)に耐えられる幅はポリマーが広いと同社は説明しており、CGについてはC18シリカと違ってpHの全域で使えるとしています。担体の選び方で分解能と寿命が別の軸になるのは、この違いです。

同社の製品資料にある代表的な工程では、捕捉にCGかTQ1、1段目のポリッシングにXT、2段目にSILを置いています。ポリマー系のAmberChrom XTには、2026年4月にあらかじめ膨潤したスラリー版が加わりました。4月は既存のポリマーレジンの出荷形態が増えた話で、今回は基材がシリカの新しい製品です。

2段に組む効果は、どの規模まで確かめられているのか

同社が公表した2段精製の結果は、内径4.6 mm・長さ250 mm(容量4.15 mL)のカラムを使ったラボ規模の試験です。アプリケーションスタディは、リラグルチドの粗生成物を担体1 mLあたり10 mg負荷し、1段目にXT20、2段目にSIL C8を置いて、塩基性から酸性へ条件を変えています。プール純度は約99%で収率約70%、約98%で収率90%超と報告しています(いずれも同社公表値)。SIL C8だけを2段重ねた場合は純度98%で収率約70%、XT20だけの前報は純度98%で収率77%だったとしています(いずれも段ごとに溶出pHを変えた2段での値)。担体の化学と溶出pHの2つを変えることが、収率を落とさずに純度を上げる方向に働いたことがうかがえます。

ただし、最適な順序は分子ごとに違います。同社は、セマグルチドでは酸性から塩基性の順が最もよく、リラグルチドとは逆だったと報告しています。ペプチドの不純物の種類と量は配列と合成ルートで変わるので、順序は自社の分子で決めます。

自社の工程に採り入れるかを決めるときに確かめることは、次の3点です。

  • pH 2〜9の範囲で、CIPと再生の条件を組めるか⁠。同社がCIPとして示しているのはアセトニトリル100%を2〜4カラム容量通す方法です。サイクル数と担体の寿命は、自社の洗浄条件で測ります。
  • 商用規模のカラムで、ラボ規模の分解能と収率が保てるか⁠。同社は400 barまでの圧力を示していますが、公表された結果は内径4.6 mmのカラムです。カラム長と流速は自社の規模で設計します。
  • 酸性と塩基性のどちらを先に置くか⁠。GLP-1受容体作動薬でも分子ごとに違うため、自社の粗生成物で両方の順序を比べます。

現時点で言えるのは、DuPontの逆相の品揃えに粒子径約10µmのシリカが加わり、ポリマー系レジンと同じ工程の中で段を組めるようになったことです。段を組む効き方は分子ごとに違い、同社の試験でもリラグルチドとセマグルチドで溶出pHの最適な順序が逆でした。自社の粗生成物で両方の順序を比べるところから始まります。

※ 本ページは2026年10月22日のDuPontの発表をもとにした紹介です。詳細・数値は一次情報もあわせてご確認ください。

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本記事はメーカーの公式発表をもとに、Proglenth編集部が独自に見出し・要約・解説を加えて整理したものです。正確性には努めていますが、最終的な仕様・条件は各社の公式情報・一次情報をご確認ください。編集の考え方は編集方針に記載しています。

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