CDMOのHovioneが、ニュージャージー州East Windsorのキャンパスに新しい建屋「89 Twin Rivers」を開きました。約31,000平方フィート(およそ2,900平方メートル)で、これにより同社の米国における噴霧乾燥の能力は2倍になります。従業員はおよそ80人を見込んでいます。
入れたのはPSD-3が2基
新しく入ったのは、GMP対応の商用規模の噴霧乾燥機2基で、機種はPSD-3とされています。この建屋の稼働で、1億ドル規模の米国投資が一区切りつきました。
「89 Twin Riversを開くことは、米国で20年以上続いてきたHovioneの歩みの次の章になる」。共同最高経営責任者のMarco Gil氏とAntonio Almeida氏はこう述べています。
噴霧乾燥がこれだけ増設されるのは、非晶質固体分散体(ASD)の需要が伸びているからです。低分子医薬の開発候補のおよそ7割は水への溶けにくさを抱えていて、そのまま製剤にすると血中に十分な量が入りません。結晶をやめて非晶質のまま高分子に分散させ、見かけの溶解度を稼ぐのがASDで、その作り方として最も使われているのが噴霧乾燥です。
次の棟は、顧客が出資する形
East Windsorのキャンパスは、この先5年から10年のあいだにさらに広がる計画です。隣接するおよそ15エーカーの土地に、125,000平方フィート規模の製造棟を建てる構想があり、試験室と商用規模の噴霧乾燥、そして製剤の製造を載せるとされています。
ここで目を引くのは、その拡張に顧客が共同出資できるという点です。出資した顧客は、Hovione独自のプラットフォームに優先して枠を確保できる形になります。受託先の能力を長期で押さえる取り決めは枠の予約という形で広がってきましたが、建てる段階から資金を入れて優先権を買う形は、それよりもう一歩踏み込んでいます。
設備が足りない局面では、枠を借りる交渉から、枠を建てる交渉に変わります。
※ 本ページは公開情報をもとにした紹介です。投資額・面積・稼働時期の詳細は公式情報をご確認ください。