siRNA・ASO(核酸)Research × Nonclinical

siRNA・ASO(核酸)の研究・非臨床マップ

化学修飾とコンジュゲート送達、オフターゲットと肝腎毒性。 探索・設計から安全性・非臨床まで、そのモダリティのやり方で通しで追えます。

15トピック138装置・試薬の代表例4ワークストリーム

探索・設計

狙う疾患メカニズムと標的を決め、モダリティ抗体・低分子・核酸・細胞治療など、医薬品の種類・創薬手法の区分。を選び、分子・ベクター・細胞を設計して候補を絞り込みます。ここでの選択が、後段の評価の仕方をすべて規定します。

  1. 標的選定・疾患仮説

    どの疾患メカニズム・分子を標的として狙うか(モダリティ抗体・低分子・核酸・細胞治療など、医薬品の種類・創薬手法の区分。に応じた標的選定疾患を治すために介入すべき分子や細胞(標的)を選ぶ、創薬の最初の工程。

    やること(手法・実験)配列がアクセス可能なRNA(mRNA・pre-mRNAスプライシング前のmRNA。核内に存在し、ギャップマー型ASOなどの標的になりうる。・lncRNA)を標的化。タンパクとして『アンドラッガブル』な標的もRNAレベルでノックダウン核酸医薬などで標的遺伝子の発現を下げること。細胞での薬効指標になる。/スプライス改変で狙える。標的配列選定とオフターゲット意図した標的以外の似た配列に結合・作用してしまうこと。核酸医薬の毒性や副作用の一因。回避を設計
    読み出し・指標ノックダウン核酸医薬などで標的遺伝子の発現を下げること。細胞での薬効指標になる。/スプライス改変の表現型分子が標的に結合するかなど、実際に現れる働き・性質のこと。、標的RNA発現目的タンパク質をコードする遺伝子を宿主細胞内で転写・翻訳させ、機能的なタンパク質として産生させる工程。・配列保存性、ヒト遺伝学ヒトの遺伝子変異と疾患の関連から標的の妥当性を評価する証拠。種差を避け因果に近い示唆を得る。(機能喪失が保護的か)、送達ゲノム編集ツールや核酸医薬などを標的細胞・組織まで安全かつ効率よく運ぶための技術・方法論の総称。組織との整合
    留意点送達ゲノム編集ツールや核酸医薬などを標的細胞・組織まで安全かつ効率よく運ぶための技術・方法論の総称。可能組織(GalNAc核酸医薬を肝臓の細胞へ届けるために結合させる糖のリガンドです。肝細胞表面の受容体に結びつき、薬物の取り込みを高めます。詳しく →結合で肝、髄腔内投与薬を脳脊髄液に直接投与する経路。血液脳関門を回避して中枢神経系へ核酸などを届ける。CNS脳と脊髄のことで、安全性薬理では意識・運動・体温などへの急な影響を評価する対象。など)に標的発現目的タンパク質をコードする遺伝子を宿主細胞内で転写・翻訳させ、機能的なタンパク質として産生させる工程。が限られる。ハプロ不全型のように機能増強が必要な標的には不向き
    深掘り標的選定と疾患仮説
  2. モダリティ選択

    標的と適応に対して、どのモダリティ抗体・低分子・核酸・細胞治療など、医薬品の種類・創薬手法の区分。が最も適しているか

    やること(手法・実験)配列相補性で標的mRNAをノックダウン核酸医薬などで標的遺伝子の発現を下げること。細胞での薬効指標になる。siRNA二本鎖の短いRNAで、RISC(Ago2)を介して標的mRNAを分解する核酸医薬。ASOと製造基盤を共有する。によるRNAi二本鎖RNAが配列特異的に標的mRNAを分解する仕組み。siRNAの作用機構の基盤。)、またはスプライシング前駆体mRNAから不要な部分を除き必要な部分をつなぐRNAの編集。ASOで切り替えを調節できる。や機能を調節(ASO標的RNAに相補的な配列をもつ一本鎖の短い核酸。RNAに結合して働きを抑えたり書き換えたりする。)します。GalNAc抱合核酸医薬に糖を付け、肝細胞へ能動的に取り込ませる修飾。による肝細胞指向性など、送達ゲノム編集ツールや核酸医薬などを標的細胞・組織まで安全かつ効率よく運ぶための技術・方法論の総称。技術で到達組織が規定されます
    読み出し・指標標的mRNA/タンパクの発現目的タンパク質をコードする遺伝子を宿主細胞内で転写・翻訳させ、機能的なタンパク質として産生させる工程。低下、配列設計による標的の広さ(アンドラッガブル標的も対象化しやすい)
    留意点裸の核酸は送達ゲノム編集ツールや核酸医薬などを標的細胞・組織まで安全かつ効率よく運ぶための技術・方法論の総称。が難しく、実用上は肝など送達可能な組織に偏りやすいです。配列相補性に依存するハイブリダイゼーション相補的な塩基配列を持つ核酸鎖同士が水素結合して二重鎖を形成する反応。由来のオフターゲット意図した標的以外の似た配列に結合・作用してしまうこと。核酸医薬の毒性や副作用の一因。も設計時に評価します
    深掘りモダリティ選択ガイド
  3. 分子・ベクター・細胞設計

    配列・抗原・LNPmRNAなどを包んで細胞へ届ける脂質の微粒子。全身投与では肝細胞に取り込まれやすい。・ベクター・細胞をどう設計するか(モダリティ抗体・低分子・核酸・細胞治療など、医薬品の種類・創薬手法の区分。別の設計変数と目標)

    やること(手法・実験)配列選択後、化学修飾核酸の糖・骨格・末端に施し、安定性・結合力・免疫原性を整える改変。2'-MOE核酸の糖の2'位に施す化学修飾。標的との結合親和性とヌクレアーゼ耐性を高める。2'-O-MeRNA糖部分の2'位の水酸基にメチル基を付加する化学修飾で、免疫認識の回避などに関与する。LNA糖の2'-Oと4'-Cを架橋して立体配座を固定した核酸修飾。短い鎖でも非常に強い結合を実現する。ホスホロチオエート(PS)リン酸骨格の酸素の一つを硫黄に置き換えた核酸の修飾。分解耐性を高め、体内動態にも寄与する。骨格)で安定性・親和性抗体が抗原に結合する強さ。解離定数などで表し、値が小さいほど強く結合することを示す。・ヌクレアーゼ耐性を付与。肝臓標的ではGalNAc抱合核酸医薬に糖を付け、肝細胞へ能動的に取り込ませる修飾。ASGPR肝細胞表面に多く発現する受容体。GalNAcが結合し、核酸を肝細胞へ取り込ませる入口になる。経由の肝細胞取り込みを設計
    読み出し・指標標的ノックダウン核酸医薬などで標的遺伝子の発現を下げること。細胞での薬効指標になる。効率・持続、ヌクレアーゼ核酸を分解する酵素です。製造では培養由来の残存DNA/RNAを分解・除去して製品の純度を高める目的で使い、ベンゾナーゼが代表例です。詳しく →耐性・半減期薬の血中濃度が半分に下がるまでの時間。抗体フラグメントでは短く、延長の工夫が要る。オフターゲット意図した標的以外の似た配列に結合・作用してしまうこと。核酸医薬の毒性や副作用の一因。(配列相同性・ハイブリダイゼーション依存)、送達ゲノム編集ツールや核酸医薬などを標的細胞・組織まで安全かつ効率よく運ぶための技術・方法論の総称。組織分布
    留意点PS骨格リン酸骨格の酸素の一つを硫黄に置き換えた核酸の修飾。分解耐性を高め、体内動態にも寄与する。化学修飾核酸の糖・骨格・末端に施し、安定性・結合力・免疫原性を整える改変。忍容性患者が薬や投与に伴う痛み・刺激などをどれだけ耐えられるかの度合い。高張の製剤などで評価される。(肝毒性・補体活性化T細胞を抗原刺激や人工的な刺激試薬で活性化し、増殖・機能発揮できる状態に誘導する操作。・血小板減少など)に影響し得るため設計と安全性がトレードオフ。GalNAc抱合核酸医薬に糖を付け、肝細胞へ能動的に取り込ませる修飾。は実質的に肝限定の送達ゲノム編集ツールや核酸医薬などを標的細胞・組織まで安全かつ効率よく運ぶための技術・方法論の総称。
    深掘り分子・ベクター・細胞設計
  4. 候補スクリーニング

    候補分子・ベクター・細胞をどう絞り込むか(一次スクリーニング多数の抗体クローンから、次段に進める候補を結合・発現・多様性で手早く絞り込む初期の選抜作業。の設計)

    やること(手法・実験)標的転写産物に沿って配列ウォーキングで多数の候補を設計し、細胞系でのノックダウン核酸医薬などで標的遺伝子の発現を下げること。細胞での薬効指標になる。効率スクリーニング(qPCR核酸を増幅しながら蛍光の増え方を追い、標的DNA・RNAの量を測る装置です。増幅の立ち上がりの早さから濃度を求めます。詳しく →やレポーター)。ASO標的RNAに相補的な配列をもつ一本鎖の短い核酸。RNAに結合して働きを抑えたり書き換えたりする。ギャップマー中央にDNA部(ギャップ)を、両翼に高親和性修飾を配したASOの構造。中央でRNase Hに標的RNAを切らせる。設計、siRNA二本鎖の短いRNAで、RISC(Ago2)を介して標的mRNAを分解する核酸医薬。ASOと製造基盤を共有する。化学修飾核酸の糖・骨格・末端に施し、安定性・結合力・免疫原性を整える改変。GalNAc核酸医薬を肝臓の細胞へ届けるために結合させる糖のリガンドです。肝細胞表面の受容体に結びつき、薬物の取り込みを高めます。詳しく →等の送達ゲノム編集ツールや核酸医薬などを標的細胞・組織まで安全かつ効率よく運ぶための技術・方法論の総称。を組み合わせて比較。
    読み出し・指標標的mRNAノックダウン核酸医薬などで標的遺伝子の発現を下げること。細胞での薬効指標になる。率・IC50対象の働きを半分に抑えるのに必要な薬物濃度で、値が小さいほど強く阻害する。hERG阻害の強さを表す。用量依存性化合物の量を増やすほど反応も増える関係。Ames試験では陽性と判定する根拠の一つになる。オフターゲット意図した標的以外の似た配列に結合・作用してしまうこと。核酸医薬の毒性や副作用の一因。(シード配列由来)傾向、(ASO標的RNAに相補的な配列をもつ一本鎖の短い核酸。RNAに結合して働きを抑えたり書き換えたりする。ハイブリダイゼーション相補的な塩基配列を持つ核酸鎖同士が水素結合して二重鎖を形成する反応。非依存毒性のフラグ
    留意点配列由来のオフターゲット意図した標的以外の似た配列に結合・作用してしまうこと。核酸医薬の毒性や副作用の一因。とケミストリー由来の毒性は別軸なので、絞り込み段階から分けて評価する設計が有効です。
    深掘り候補スクリーニング(抗体)

薬効・作用機序

標的に結合し・細胞に入り・狙った作用が出るかを、細胞から動物モデルまでで確かめます。「効くか」の中身はモダリティ抗体・低分子・核酸・細胞治療など、医薬品の種類・創薬手法の区分。ごとに大きく変わります。

  1. 結合・取り込み・発現評価

    標的に結合し、細胞に入り、意図した分子効果(発現目的タンパク質をコードする遺伝子を宿主細胞内で転写・翻訳させ、機能的なタンパク質として産生させる工程。・ノックダウン)まで到達するか

    やること(手法・実験)トランスフェクション培養細胞に外来の核酸を導入する操作。ウイルスベクターの一過性の産生などに用いられる。試薬使用時とフリーアップテイク(gymnosis/GalNAc核酸医薬を肝臓の細胞へ届けるために結合させる糖のリガンドです。肝細胞表面の受容体に結びつき、薬物の取り込みを高めます。詳しく →結合体など)の両条件で細胞内取り込みを評価し、標的RNAのノックダウン核酸医薬などで標的遺伝子の発現を下げること。細胞での薬効指標になる。をRT-qPCRで、タンパクレベルをウエスタン・ELISA抗原と抗体の結合を酵素反応による発色などで検出し、目的の物質の有無や量を測る手法です。不純物や力価の測定に広く使われます。詳しく →で定量。用量反応からIC50対象の働きを半分に抑えるのに必要な薬物濃度で、値が小さいほど強く阻害する。hERG阻害の強さを表す。を算出。
    読み出し・指標標的RNAノックダウン核酸医薬などで標的遺伝子の発現を下げること。細胞での薬効指標になる。率(%)、IC50対象の働きを半分に抑えるのに必要な薬物濃度で、値が小さいほど強く阻害する。hERG阻害の強さを表す。、タンパク低下、細胞内取り込み量
    留意点送達ゲノム編集ツールや核酸医薬などを標的細胞・組織まで安全かつ効率よく運ぶための技術・方法論の総称。手段(裸/複合体/コンジュゲート)で活性が桁で変わるため、想定する送達様式に合わせた条件設定が必要です。GalNAc核酸医薬を肝臓の細胞へ届けるために結合させる糖のリガンドです。肝細胞表面の受容体に結びつき、薬物の取り込みを高めます。詳しく →結合体は肝細胞への取り込みを前提とする点にも留意します。オフターゲット意図した標的以外の似た配列に結合・作用してしまうこと。核酸医薬の毒性や副作用の一因。の確認も別途行います。
    深掘り結合速度論(SPR/BLI)
  2. 機能アッセイ・MoA確認

    狙った作用機序(MoA)薬がどのように効くかの仕組み。力価試験はできる限りこれを反映した活性を測る。が細胞・組織レベルで実際に発現目的タンパク質をコードする遺伝子を宿主細胞内で転写・翻訳させ、機能的なタンパク質として産生させる工程。し、期待する効力(EC50応答を半分まで立ち上げる濃度のことで、作動薬など活性化系の効力指標に使う。/IC50対象の働きを半分に抑えるのに必要な薬物濃度で、値が小さいほど強く阻害する。hERG阻害の強さを表す。)を示すか

    やること(手法・実験)標的発現目的タンパク質をコードする遺伝子を宿主細胞内で転写・翻訳させ、機能的なタンパク質として産生させる工程。細胞で標的mRNA/タンパクのノックダウン核酸医薬などで標的遺伝子の発現を下げること。細胞での薬効指標になる。を定量し、下流の表現型分子が標的に結合するかなど、実際に現れる働き・性質のこと。変化まで確認。スクランブル/ミスマッチ配列を陰性対照に配列特異性分析法において、共存する不純物・分解物・添加剤などが存在しても目的成分だけを正確に測定できる能力。を示す。ASO標的RNAに相補的な配列をもつ一本鎖の短い核酸。RNAに結合して働きを抑えたり書き換えたりする。ギャップマー中央にDNA部(ギャップ)を、両翼に高親和性修飾を配したASOの構造。中央でRNase Hに標的RNAを切らせる。等でRNase HDNAとRNAが対合した二本鎖のRNA鎖を選択的に切断する細胞内酵素。ギャップマー型ASOの分解作用を担う。依存の分解、siRNA二本鎖の短いRNAで、RISC(Ago2)を介して標的mRNAを分解する核酸医薬。ASOと製造基盤を共有する。RISCsiRNAが取り込まれ、標的mRNAを切断するタンパク質複合体。中心でAgo2が働く。依存の切断を想定した設計で評価
    読み出し・指標標的mRNA残存率(RT-qPCR)・タンパク残存率(ELISA抗原と抗体の結合を酵素反応による発色などで検出し、目的の物質の有無や量を測る手法です。不純物や力価の測定に広く使われます。詳しく →/WB)のIC50対象の働きを半分に抑えるのに必要な薬物濃度で、値が小さいほど強く阻害する。hERG阻害の強さを表す。、下流表現型分子が標的に結合するかなど、実際に現れる働き・性質のこと。(機能マーカー)
    留意点gymnotic取り込みかトランスフェクション培養細胞に外来の核酸を導入する操作。ウイルスベクターの一過性の産生などに用いられる。かで効力が変わります。オフターゲット・免疫刺激(配列由来)の確認も併せて検討します。(モダリティ抗体・低分子・核酸・細胞治療など、医薬品の種類・創薬手法の区分。差)GalNAc抱合核酸医薬に糖を付け、肝細胞へ能動的に取り込ませる修飾。体は肝細胞のASGPR肝細胞表面に多く発現する受容体。GalNAcが結合し、核酸を肝細胞へ取り込ませる入口になる。経由で肝取り込みを高める設計で、組織指向性ウイルスベクターが特定の組織や細胞に取り込まれやすい性質。AAVではカプシドの血清型で変わる。が効力・安全性を左右します
    深掘り中和・機能アッセイ
  3. 薬効モデル評価

    in vitro生きた動物の体外で、試験管やシャーレなどを用いて細胞・組織・分子レベルで行う実験を指す用語。・オルガノイド・動物モデルで薬効(作用機序薬が効果を発揮する仕組み。抗体医薬ではADCCやCDCなどが該当し、アッセイで裏づける。に沿った効果)を示せるか

    やること(手法・実験)配列がヒト標的に特異的なため、種を越えて配列一致する(クロスリアクティブな)分子を用いるか、げっ歯類標的に一致するサロゲート配列を設計してin vivo生きた動物の体内で試験を行うこと。物質が吸収・代謝を受けた実際の状態での影響を見られる。薬効(標的mRNA/タンパクのノックダウン核酸医薬などで標的遺伝子の発現を下げること。細胞での薬効指標になる。)を確認します。GalNAc核酸医薬を肝臓の細胞へ届けるために結合させる糖のリガンドです。肝細胞表面の受容体に結びつき、薬物の取り込みを高めます。詳しく →等の肝指向性ナノ粒子やウイルスベクターが肝臓に集まりやすい性質。分布評価の出発点になる。送達ゲノム編集ツールや核酸医薬などを標的細胞・組織まで安全かつ効率よく運ぶための技術・方法論の総称。アシアロ糖タンパク質受容体(ASGPR)肝細胞表面に多く発現する受容体。GalNAcが結合し、核酸を肝細胞へ取り込ませる入口になる。等の取り込み受容体の発現目的タンパク質をコードする遺伝子を宿主細胞内で転写・翻訳させ、機能的なタンパク質として産生させる工程。組織に依存します。
    読み出し・指標標的mRNA/タンパクのノックダウン核酸医薬などで標的遺伝子の発現を下げること。細胞での薬効指標になる。率・持続、下流の機能・バイオマーカー変化
    留意点ヒト特異的配列は動物で薬効が出ないため、サロゲート/交差反応ある抗原に対して生じた抗体が、構造の類似した別の抗原にも結合・反応する現象。配列の設計が前提です。ハイブリダイゼーション相補的な塩基配列を持つ核酸鎖同士が水素結合して二重鎖を形成する反応。依存のオフターゲット意図した標的以外の似た配列に結合・作用してしまうこと。核酸医薬の毒性や副作用の一因。にも留意します
    深掘り薬効モデル評価
  4. バイオマーカー・PD評価

    作用が体内で起きているか(薬効・作用機序薬が効果を発揮する仕組み。抗体医薬ではADCCやCDCなどが該当し、アッセイで裏づける。発現目的タンパク質をコードする遺伝子を宿主細胞内で転写・翻訳させ、機能的なタンパク質として産生させる工程。)を、どのマーカーと測定法で読むか

    やること(手法・実験)標的mRNAのノックダウン核酸医薬などで標的遺伝子の発現を下げること。細胞での薬効指標になる。率を主要PDとして評価。標的mRNAをRT-qPCR/ddPCR反応液を無数の微小区画に分けて増幅し、陽性区画の数から核酸の量を絶対値で数える装置です。ごく微量の検出や定量に強みがあります。詳しく →で、標的タンパクをELISA抗原と抗体の結合を酵素反応による発色などで検出し、目的の物質の有無や量を測る手法です。不純物や力価の測定に広く使われます。詳しく →LC-MS液体クロマトグラフで成分を分離したうえで質量分析計にかけ、分子量を測って物質の同定や定量を行う手法です。詳しく →で測定。ASO標的RNAに相補的な配列をもつ一本鎖の短い核酸。RNAに結合して働きを抑えたり書き換えたりする。のスプライス調整型ではスプライシング前駆体mRNAから不要な部分を除き必要な部分をつなぐRNAの編集。ASOで切り替えを調節できる。産物の変化を評価
    読み出し・指標標的mRNAノックダウン核酸医薬などで標的遺伝子の発現を下げること。細胞での薬効指標になる。率(%)、標的タンパク減少率、スプライス産物比
    留意点作用組織での測定が重要です。特にGalNAc核酸医薬を肝臓の細胞へ届けるために結合させる糖のリガンドです。肝細胞表面の受容体に結びつき、薬物の取り込みを高めます。詳しく →結合siRNA二本鎖の短いRNAで、RISC(Ago2)を介して標的mRNAを分解する核酸医薬。ASOと製造基盤を共有する。は肝細胞への取り込みに設計されており、肝が主な作用組織となるため、血中マーカーが標的組織の作用を代表するか確認が必要です
    深掘りバイオマーカー・PD評価

送達・体内動態

体内でどこに・どれだけ・どのくらいの期間届くかを見ます。抗体のPKと、AAV遺伝子治療で遺伝子を運ぶウイルスベクター。血清型によって集まりやすい組織が異なる。細胞治療生きた細胞そのものを有効成分とする医薬。CAR-Tなどが代表。の「動態」は、そもそも測り方の枠組みが異なります。

  1. PK/PD・曝露評価

    血中濃度・半減期薬の血中濃度が半分に下がるまでの時間。抗体フラグメントでは短く、延長の工夫が要る。・作用持続を、モダリティ抗体・低分子・核酸・細胞治療など、医薬品の種類・創薬手法の区分。ごとにどの分析物・どの手法で見るか

    やること(手法・実験)血漿中はハイブリダイゼーション相補的な塩基配列を持つ核酸鎖同士が水素結合して二重鎖を形成する反応。ELISA抗原と抗体の結合を酵素反応による発色などで検出し、目的の物質の有無や量を測る手法です。不純物や力価の測定に広く使われます。詳しく →LC-MS液体クロマトグラフで成分を分離したうえで質量分析計にかけ、分子量を測って物質の同定や定量を行う手法です。詳しく →で測定します。血中からは速やかに消失する一方、標的組織(特に肝)に蓄積するため組織中濃度も評価し、GalNAc核酸医薬を肝臓の細胞へ届けるために結合させる糖のリガンドです。肝細胞表面の受容体に結びつき、薬物の取り込みを高めます。詳しく →結合体は肝実質細胞への取り込みを前提に解釈します
    読み出し・指標血漿からの急速消失(短い血中半減期薬の血中濃度が半分に下がるまでの時間。抗体フラグメントでは短く、延長の工夫が要る。)、肝など組織中の蓄積濃度、薬理作用の長い持続(血中濃度と乖離)
    留意点血中消失の速さと作用持続の長さが乖離するため、血漿PKだけでは持続を説明できません。組織曝露と標的ノックダウン核酸医薬などで標的遺伝子の発現を下げること。細胞での薬効指標になる。(PD)を併せて見ます
    深掘りPK/PD(FcRn・TMDD)
  2. 組織分布・biodistribution

    目的の組織・細胞に届いているか、そして不要な臓器(特に肝・脾や生殖腺)へ過度に集まっていないかを、組織別にどう定量するか。

    やること(手法・実験)放射標識放射性同位体で分子を標識し、組織ごとの総量をカウントして分布を測る手法。体・LC-MS/MS液体クロマトグラフィーと質量分析を組み合わせ、断片を一つずつ読んで配列や修飾部位を特定する手法。・ハイブリダイゼーションELISA抗原と抗体の結合を酵素反応による発色などで検出し、目的の物質の有無や量を測る手法です。不純物や力価の測定に広く使われます。詳しく →hybridization相補的な塩基配列を持つ核酸鎖同士が水素結合して二重鎖を形成する反応。 ELISA/HELISA)等で組織中濃度を測定。無修飾/コンジュゲート(GalNAc核酸医薬を肝臓の細胞へ届けるために結合させる糖のリガンドです。肝細胞表面の受容体に結びつき、薬物の取り込みを高めます。詳しく →等)で分布が変わり、肝・腎への蓄積を中心に評価します。
    読み出し・指標組織別の親分子・代謝物濃度、肝・腎蓄積、標的mRNAノックダウン核酸医薬などで標的遺伝子の発現を下げること。細胞での薬効指標になる。
    留意点GalNAc-siRNAは肝実質細胞(肝細胞)指向、多くのASO標的RNAに相補的な配列をもつ一本鎖の短い核酸。RNAに結合して働きを抑えたり書き換えたりする。は腎・肝に蓄積しやすい点が分布の要点です。
    深掘り組織分布評価
  3. 発現持続・用量反応

    投与した作用はどのくらい続くのか、そして用量を変えると反応はどう変わるのか

    やること(手法・実験)反復投与を前提に、標的mRNA/タンパク質のノックダウン核酸医薬などで標的遺伝子の発現を下げること。細胞での薬効指標になる。深度と回復までの時間を追い、反復で定常状態増殖と引き抜きが釣り合い、細胞密度や代謝の指標が時間で大きく動かない状態。に達する用量・投与間隔を設定します(肝ではGalNAc核酸医薬を肝臓の細胞へ届けるために結合させる糖のリガンドです。肝細胞表面の受容体に結びつき、薬物の取り込みを高めます。詳しく →結合による肝細胞取り込みで作用が延長します)。
    読み出し・指標標的mRNA/タンパク質のノックダウン核酸医薬などで標的遺伝子の発現を下げること。細胞での薬効指標になる。率と持続(数週〜月)、反復投与時の定常状態増殖と引き抜きが釣り合い、細胞密度や代謝の指標が時間で大きく動かない状態。、用量-ノックダウン関係
    留意点薬理作用(ノックダウン核酸医薬などで標的遺伝子の発現を下げること。細胞での薬効指標になる。持続)が血中濃度より長く続くことが多く、PK-PD乖離を前提に評価します。
    深掘り発現持続・用量反応

安全性・非臨床

免疫原性薬そのものが患者の免疫応答を誘発しやすい性質。凝集体や不純物、投与経路、患者背景などが要因になる。・オフターゲット・毒性を評価し、ヒト初回用量を設計します。ICH医薬品規制の国際調和を目的として、日米欧の規制当局と製薬業界が参加する国際的なガイドライン策定機関。の枠組みは共通でも、着目する毒性と用量の考え方はモダリティ抗体・低分子・核酸・細胞治療など、医薬品の種類・創薬手法の区分。で分かれます。

  1. 免疫原性・ADA

    抗薬物抗体(ADA)投与した薬に対して患者の体内でできる抗体。効果や安全性に影響しうるため監視される。や免疫反応をどのモダリティ抗体・低分子・核酸・細胞治療など、医薬品の種類・創薬手法の区分。でどう捉えるか

    やること(手法・実験)配列・骨格(ホスホロチオエート骨格の酸素をイオウに置き換えた結合で、ヌクレアーゼ耐性を高める狙いがある。等)やCpGモチーフによるTLRエンドソーム内でRNAを見張るToll様受容体群で、TLR3・7・8がRNAに反応する。依存の自然免疫病原体を素早く感知して働く生体防御の仕組み。dsRNAをウイルスの痕跡とみなし炎症反応を起こします。活性化T細胞を抗原刺激や人工的な刺激試薬で活性化し、増殖・機能発揮できる状態に誘導する操作。と、補体活性化を評価します。とくにサル反復投与毒性試験薬を繰り返し与え、どの臓器がどの量から傷むか、回復するかを調べる中核の毒性試験。で補体系のモニタリングを組み込みます
    読み出し・指標補体スプリット産物(例:Bb、C3a、C5a)、サイトカイン細胞が放出する免疫の情報伝達物質。細胞治療では効果と安全性のリードアウトになる。TLRエンドソーム内でRNAを見張るToll様受容体群で、TLR3・7・8がRNAに反応する。関連の炎症所見
    留意点古典的なADA投与した抗体医薬を異物とみなして患者の免疫系が作る抗体。薬の効果低下や安全性の問題を招く。より自然免疫病原体を素早く感知して働く生体防御の仕組み。dsRNAをウイルスの痕跡とみなし炎症反応を起こします。・補体活性化T細胞を抗原刺激や人工的な刺激試薬で活性化し、増殖・機能発揮できる状態に誘導する操作。が中心の論点になります。GalNAc核酸医薬を肝臓の細胞へ届けるために結合させる糖のリガンドです。肝細胞表面の受容体に結びつき、薬物の取り込みを高めます。詳しく →結合型など送達ゲノム編集ツールや核酸医薬などを標的細胞・組織まで安全かつ効率よく運ぶための技術・方法論の総称。形式で様相が変わります
    深掘り免疫原性・ADA
  2. オフターゲット・交差反応性

    意図しない標的・組織・配列への作用を、モダリティ抗体・低分子・核酸・細胞治療など、医薬品の種類・創薬手法の区分。ごとに適した方法で評価できているか

    やること(手法・実験)配列相同性に依存するハイブリダイゼーション相補的な塩基配列を持つ核酸鎖同士が水素結合して二重鎖を形成する反応。依存オフターゲット意図した標的以外の似た配列に結合・作用してしまうこと。核酸医薬の毒性や副作用の一因。(部分相補配列への作用)をin silicoコンピュータ上の計算で予測・解析すること。配列からT細胞エピトープのリスクを安価に広く洗い出す一次評価。で予測し、必要に応じてトランスクリプトーム等で確認します。加えて、化学修飾核酸の糖・骨格・末端に施し、安定性・結合力・免疫原性を整える改変。クラスに固有のハイブリダイゼーション非依存毒性(例:ホスホロチオエート骨格の酸素をイオウに置き換えた結合で、ヌクレアーゼ耐性を高める狙いがある。の蛋白結合、肝・腎への蓄積、補体活性化T細胞を抗原刺激や人工的な刺激試薬で活性化し、増殖・機能発揮できる状態に誘導する操作。)を評価します。
    読み出し・指標予測オフターゲット意図した標的以外の似た配列に結合・作用してしまうこと。核酸医薬の毒性や副作用の一因。遺伝子への影響、肝・腎の毒性所見、免疫刺激/補体関連の指標
    留意点オフターゲット意図した標的以外の似た配列に結合・作用してしまうこと。核酸医薬の毒性や副作用の一因。には配列依存と化学クラス依存の2系統があり、切り分けて考えます。補体活性化T細胞を抗原刺激や人工的な刺激試薬で活性化し、増殖・機能発揮できる状態に誘導する操作。はサル等で顕在化しやすい点にも留意します。
    深掘り組織交差反応性
  3. 毒性・安全性薬理

    反復投与毒性・臓器毒性・免疫毒性薬剤が意図せず免疫系の機能を抑制または過剰に活性化させる、臓器毒性とは区別される有害作用のこと。遺伝毒性化合物が遺伝子や染色体を傷つける性質。点突然変異や染色体損傷を含み、複数の試験で分担して調べる。を、モダリティ抗体・低分子・核酸・細胞治療など、医薬品の種類・創薬手法の区分。ごとにどう評価するか

    やること(手法・実験)齧歯類+非齧歯類での反復投与毒性で肝・腎(近位尿細管)蓄積、クラス/化学修飾核酸の糖・骨格・末端に施し、安定性・結合力・免疫原性を整える改変。関連毒性、補体活性化T細胞を抗原刺激や人工的な刺激試薬で活性化し、増殖・機能発揮できる状態に誘導する操作。(特にホスホロチオエート骨格の酸素をイオウに置き換えた結合で、ヌクレアーゼ耐性を高める狙いがある。ASO標的RNAに相補的な配列をもつ一本鎖の短い核酸。RNAに結合して働きを抑えたり書き換えたりする。)を評価。ハイブリダイゼーション相補的な塩基配列を持つ核酸鎖同士が水素結合して二重鎖を形成する反応。非依存/依存の両面。遺伝毒性化合物が遺伝子や染色体を傷つける性質。点突然変異や染色体損傷を含み、複数の試験で分担して調べる。リスクは一般に低く、既知の化学修飾では標準バッテリー遺伝毒性評価において、性質の異なる複数の試験を組み合わせ、主要な遺伝的損傷をもれなく検出できるよう設計された標準的な試験セット。を省略し得るが、新規修飾ではS2(R1)に準じて個別に検討する。
    読み出し・指標肝腎の組織/機能マーカー、補体・凝固、注射部位、蓄積とTK、クラス毒性同じ作用機序や構造を持つ薬の一群に共通して見られる毒性。既知であれば試験の要否判断の材料になる。所見
    留意点化学修飾核酸の糖・骨格・末端に施し、安定性・結合力・免疫原性を整える改変。送達ゲノム編集ツールや核酸医薬などを標的細胞・組織まで安全かつ効率よく運ぶための技術・方法論の総称。GalNAc抱合核酸医薬に糖を付け、肝細胞へ能動的に取り込ませる修飾。による肝細胞取り込み等)で毒性プロファイルが変わる。プロ炎症性・血小板影響に留意。核酸専用のICH医薬品規制の国際調和を目的として、日米欧の規制当局と製薬業界が参加する国際的なガイドライン策定機関。 S13が策定中
    深掘り毒性・安全性薬理
  4. 初回投与量設計

    ヒト初回投与量臨床で最初にヒトへ投与する用量。非臨床データから安全な出発点として推定する。(FIH)をどの根拠から設計するか

    やること(手法・実験)クラス共通の毒性(肝・腎蓄積、補体活性化T細胞を抗原刺激や人工的な刺激試薬で活性化し、増殖・機能発揮できる状態に誘導する操作。hybridization相補的な塩基配列を持つ核酸鎖同士が水素結合して二重鎖を形成する反応。非依存/依存毒性)を踏まえ、反復投与毒性のNOAEL無毒性量。毒性試験で有害な影響が認められなかった最大の用量。PDE算出の出発点になる。からHED動物の用量を体表面積換算でヒトの用量に直した値(ヒト等価用量)のこと。を算出。組織蓄積を考慮した曝露ベースの評価を併用(ICH S6(R1)バイオ医薬品の非臨床安全性評価の考え方を示すICHガイドライン。種選択などの枠組みを定める。を参照しつつオリゴ核酸DNAやRNAの短い鎖を化学合成でつないだ分子で、核酸医薬原薬の多くを占める。のクラス知見を適用)。
    読み出し・指標NOAEL無毒性量。毒性試験で有害な影響が認められなかった最大の用量。PDE算出の出発点になる。/HED動物の用量を体表面積換算でヒトの用量に直した値(ヒト等価用量)のこと。、組織(肝腎)蓄積・曝露、補体・炎症マーカー
    留意点化学修飾核酸の糖・骨格・末端に施し、安定性・結合力・免疫原性を整える改変。送達ゲノム編集ツールや核酸医薬などを標的細胞・組織まで安全かつ効率よく運ぶための技術・方法論の総称。GalNAc核酸医薬を肝臓の細胞へ届けるために結合させる糖のリガンドです。肝細胞表面の受容体に結びつき、薬物の取り込みを高めます。詳しく →結合による肝細胞取り込み等)でクラス毒性同じ作用機序や構造を持つ薬の一群に共通して見られる毒性。既知であれば試験の要否判断の材料になる。プロファイルが変わる。
    深掘り初回投与量設計
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