mRNA-LNPResearch × Nonclinical

mRNA-LNPの研究・非臨床マップ

配列・キャップ設計とLNP送達、発現持続と自然免疫の見方。 探索・設計から安全性・非臨床まで、そのモダリティのやり方で通しで追えます。

15トピック164装置・試薬の代表例4ワークストリーム

探索・設計

狙う疾患メカニズムと標的を決め、モダリティ抗体・低分子・核酸・細胞治療など、医薬品の種類・創薬手法の区分。を選び、分子・ベクター・細胞を設計して候補を絞り込みます。ここでの選択が、後段の評価の仕方をすべて規定します。

  1. 標的選定・疾患仮説

    どの疾患メカニズム・分子を標的として狙うか(モダリティ抗体・低分子・核酸・細胞治療など、医薬品の種類・創薬手法の区分。に応じた標的選定疾患を治すために介入すべき分子や細胞(標的)を選ぶ、創薬の最初の工程。

    やること(手法・実験)欠損/不足するタンパクを発現目的タンパク質をコードする遺伝子を宿主細胞内で転写・翻訳させ、機能的なタンパク質として産生させる工程。による補充(酵素・機能タンパクの発現)で狙う、またはワクチン抗原を発現させる。標的は「発現させたい配列」。LNPmRNAなどを包んで細胞へ届ける脂質の微粒子。全身投与では肝細胞に取り込まれやすい。が到達する組織(肝など)と一致するかを評価
    読み出し・指標機能欠損の分子的裏づけ(変異・酵素活性低下)、目的タンパクの発現目的タンパク質をコードする遺伝子を宿主細胞内で転写・翻訳させ、機能的なタンパク質として産生させる工程。・機能回復、送達ゲノム編集ツールや核酸医薬などを標的細胞・組織まで安全かつ効率よく運ぶための技術・方法論の総称。組織との整合
    留意点多くの静注LNPmRNAなどを包んで細胞へ届ける脂質の微粒子。全身投与では肝細胞に取り込まれやすい。肝指向性ナノ粒子やウイルスベクターが肝臓に集まりやすい性質。分布評価の出発点になる。が強く、標的組織と送達ゲノム編集ツールや核酸医薬などを標的細胞・組織まで安全かつ効率よく運ぶための技術・方法論の総称。先の整合が要件
    深掘り標的選定と疾患仮説
  2. モダリティ選択

    標的と適応に対して、どのモダリティ抗体・低分子・核酸・細胞治療など、医薬品の種類・創薬手法の区分。が最も適しているか

    やること(手法・実験)目的タンパクをコードするmRNAを脂質ナノ粒子(LNP)mRNAなどを包んで細胞へ届ける脂質の微粒子。全身投与では肝細胞に取り込まれやすい。送達ゲノム編集ツールや核酸医薬などを標的細胞・組織まで安全かつ効率よく運ぶための技術・方法論の総称。し、一過性に発現目的タンパク質をコードする遺伝子を宿主細胞内で転写・翻訳させ、機能的なタンパク質として産生させる工程。させます。ワクチン抗原の発現や、欠損タンパクの一時的な補充に用います
    読み出し・指標投与後の一過性のタンパク発現目的タンパク質をコードする遺伝子を宿主細胞内で転写・翻訳させ、機能的なタンパク質として産生させる工程。、反復投与による用量調整のしやすさ
    留意点発現目的タンパク質をコードする遺伝子を宿主細胞内で転写・翻訳させ、機能的なタンパク質として産生させる工程。は一過性で、持続効果を得るには反復投与が必要です。到達組織はLNPmRNAなどを包んで細胞へ届ける脂質の微粒子。全身投与では肝細胞に取り込まれやすい。生体内分布投与した薬が体内のどこにどれだけ届き、どれだけ留まるかを測る評価のこと。(静注では主に肝、筋注では投与局所)に依存します
    深掘りモダリティ選択ガイド
  3. 分子・ベクター・細胞設計

    配列・抗原・LNPmRNAなどを包んで細胞へ届ける脂質の微粒子。全身投与では肝細胞に取り込まれやすい。・ベクター・細胞をどう設計するか(モダリティ抗体・低分子・核酸・細胞治療など、医薬品の種類・創薬手法の区分。別の設計変数と目標)

    やること(手法・実験)コドン最適化アミノ酸配列を変えずにDNAのコドンの並べ方だけを組み替え、発現量を高める設計操作。、5'/3'UTRmRNAのコード領域の前後にあり、翻訳効率と安定性を調整する非翻訳領域。設計、修飾ヌクレオシド天然の塩基に化学的な手を加えたヌクレオシドで、自然免疫センサーによる認識を弱める。N1-メチルシュードウリジン治療用mRNAでウリジンの代わりに全置換して使う改変ヌクレオシドで、免疫回避と翻訳量向上を担う。)による自然免疫病原体を素早く感知して働く生体防御の仕組み。dsRNAをウイルスの痕跡とみなし炎症反応を起こします。応答の抑制、キャップ(Cap1)付加、そしてイオン化脂質脂質ナノ粒子(LNP)の主要材料で、pHによって電荷が変わる脂質です。核酸を包み込み、細胞の中へ送り込む役割を担います。詳しく →ヘルパー脂質LNPを構成するリン脂質で、粒子の構造を補助する。・コレステロール・PEG脂質LNP表面を覆い、安定性や体内動態を調整する脂質。からなるLNPmRNAなどを包んで細胞へ届ける脂質の微粒子。全身投与では肝細胞に取り込まれやすい。組成の最適化
    読み出し・指標タンパク発現量細胞が目的のタンパク質を作る量。低いと必要量の確保に手間がかかり、製造コストが上がる。・持続、自然免疫病原体を素早く感知して働く生体防御の仕組み。dsRNAをウイルスの痕跡とみなし炎症反応を起こします。応答(I型IFN等)の抑制、LNPmRNAなどを包んで細胞へ届ける脂質の微粒子。全身投与では肝細胞に取り込まれやすい。粒子径mRNAなどを包む脂質ナノ粒子(LNP)の大きさと、有効成分を内包できた割合です。品質や効果に関わる指標です。詳しく →PDI粒子径分布の広がりを表す指標。DLSで会合や凝集の傾向を早期に捉えるのに使う。封入率mRNAなどを包む脂質ナノ粒子(LNP)の大きさと、有効成分を内包できた割合です。品質や効果に関わる指標です。詳しく →、標的組織への送達ゲノム編集ツールや核酸医薬などを標的細胞・組織まで安全かつ効率よく運ぶための技術・方法論の総称。効率
    留意点イオン化脂質脂質ナノ粒子(LNP)の主要材料で、pHによって電荷が変わる脂質です。核酸を包み込み、細胞の中へ送り込む役割を担います。詳しく →pKa緩衝が最もよく効くpHの目安となる値。重炭酸緩衝系ではおおよそ6付近にあるとされる。PEG脂質LNP表面を覆い、安定性や体内動態を調整する脂質。の割合が生体内分布投与した薬が体内のどこにどれだけ届き、どれだけ留まるかを測る評価のこと。忍容性患者が薬や投与に伴う痛み・刺激などをどれだけ耐えられるかの度合い。高張の製剤などで評価される。を左右。修飾ヌクレオシド天然の塩基に化学的な手を加えたヌクレオシドで、自然免疫センサーによる認識を弱める。と精製(dsRNAmRNA製造などで生じる二本鎖RNA(dsRNA)や鋳型DNAなど、製造工程に由来する不純物の残存量を調べる試験です。詳しく →除去)で免疫原性薬そのものが患者の免疫応答を誘発しやすい性質。凝集体や不純物、投与経路、患者背景などが要因になる。を抑える。全身投与では肝集積が生じやすい点を送達ゲノム編集ツールや核酸医薬などを標的細胞・組織まで安全かつ効率よく運ぶための技術・方法論の総称。設計で考慮
    深掘り分子・ベクター・細胞設計
  4. 候補スクリーニング

    候補分子・ベクター・細胞をどう絞り込むか(一次スクリーニング多数の抗体クローンから、次段に進める候補を結合・発現・多様性で手早く絞り込む初期の選抜作業。の設計)

    やること(手法・実験)配列・UTRmRNAのコード領域の前後にあり、翻訳効率と安定性を調整する非翻訳領域。修飾ヌクレオシド天然の塩基に化学的な手を加えたヌクレオシドで、自然免疫センサーによる認識を弱める。の設計違いをレポーター/目的タンパク発現目的タンパク質をコードする遺伝子を宿主細胞内で転写・翻訳させ、機能的なタンパク質として産生させる工程。で比較し、並行してLNP脂質脂質ナノ粒子(LNP)の主要材料で、pHによって電荷が変わる脂質です。核酸を包み込み、細胞の中へ送り込む役割を担います。詳しく →組成・N/P比導入試薬の窒素とDNAのリン酸の比。トランスフェクションの効率や毒性を左右する。・処方をスクリーニング。in vitro生きた動物の体外で、試験管やシャーレなどを用いて細胞・組織・分子レベルで行う実験を指す用語。発現量細胞が目的のタンパク質を作る量。低いと必要量の確保に手間がかかり、製造コストが上がる。と、必要に応じて簡易in vivo生きた動物の体内で試験を行うこと。物質が吸収・代謝を受けた実際の状態での影響を見られる。発現で絞り込み。
    読み出し・指標タンパク発現量細胞が目的のタンパク質を作る量。低いと必要量の確保に手間がかかり、製造コストが上がる。発現目的タンパク質をコードする遺伝子を宿主細胞内で転写・翻訳させ、機能的なタンパク質として産生させる工程。持続、翻訳効率mRNAがリボソームによりタンパク質に翻訳される際の効率を示す指標。LNPmRNAなどを包んで細胞へ届ける脂質の微粒子。全身投与では肝細胞に取り込まれやすい。粒子径mRNAなどを包む脂質ナノ粒子(LNP)の大きさと、有効成分を内包できた割合です。品質や効果に関わる指標です。詳しく →・多分散度(PDI粒子径分布の広がりを表す指標。DLSで会合や凝集の傾向を早期に捉えるのに使う。)・封入率mRNAなどを包む脂質ナノ粒子(LNP)の大きさと、有効成分を内包できた割合です。品質や効果に関わる指標です。詳しく →、細胞・組織での取り込み/発現、自然免疫病原体を素早く感知して働く生体防御の仕組み。dsRNAをウイルスの痕跡とみなし炎症反応を起こします。応答の程度
    留意点配列側とLNPmRNAなどを包んで細胞へ届ける脂質の微粒子。全身投与では肝細胞に取り込まれやすい。処方側は相互作用するため、どちらか一方に固定して他方を振る設計にすると寄与を切り分けやすくなります。
    深掘り候補スクリーニング(抗体)

薬効・作用機序

標的に結合し・細胞に入り・狙った作用が出るかを、細胞から動物モデルまでで確かめます。「効くか」の中身はモダリティ抗体・低分子・核酸・細胞治療など、医薬品の種類・創薬手法の区分。ごとに大きく変わります。

  1. 結合・取り込み・発現評価

    標的に結合し、細胞に入り、意図した分子効果(発現目的タンパク質をコードする遺伝子を宿主細胞内で転写・翻訳させ、機能的なタンパク質として産生させる工程。・ノックダウン)まで到達するか

    やること(手法・実験)標識LNPmRNAなどを包んで細胞へ届ける脂質の微粒子。全身投与では肝細胞に取り込まれやすい。(蛍光脂質やレポーターmRNA)で細胞取り込みを定量し、コードするタンパク質の発現量細胞が目的のタンパク質を作る量。低いと必要量の確保に手間がかかり、製造コストが上がる。ELISA抗原と抗体の結合を酵素反応による発色などで検出し、目的の物質の有無や量を測る手法です。不純物や力価の測定に広く使われます。詳しく →・ウエスタンブロット・フローで測定。ルシフェラーゼ等のレポーターで発現目的タンパク質をコードする遺伝子を宿主細胞内で転写・翻訳させ、機能的なタンパク質として産生させる工程。の経時推移を評価。
    読み出し・指標細胞取り込み量、タンパク発現量細胞が目的のタンパク質を作る量。低いと必要量の確保に手間がかかり、製造コストが上がる。(絶対量・陽性率)、発現目的タンパク質をコードする遺伝子を宿主細胞内で転写・翻訳させ、機能的なタンパク質として産生させる工程。の経時プロファイル
    留意点取り込みと発現目的タンパク質をコードする遺伝子を宿主細胞内で転写・翻訳させ、機能的なタンパク質として産生させる工程。は細胞種・LNPmRNAなどを包んで細胞へ届ける脂質の微粒子。全身投与では肝細胞に取り込まれやすい。組成(イオン化脂質脂質ナノ粒子(LNP)の主要材料で、pHによって電荷が変わる脂質です。核酸を包み込み、細胞の中へ送り込む役割を担います。詳しく →)で大きく変わり、エンドソーム脱出取り込まれたsiRNAがエンドソームの膜を越えて細胞質へ出る過程。効率が低く、送達の課題とされる。が律速になりやすいため、目的の標的細胞での評価が前提になります。
    深掘り結合速度論(SPR/BLI)
  2. 機能アッセイ・MoA確認

    狙った作用機序(MoA)薬がどのように効くかの仕組み。力価試験はできる限りこれを反映した活性を測る。が細胞・組織レベルで実際に発現目的タンパク質をコードする遺伝子を宿主細胞内で転写・翻訳させ、機能的なタンパク質として産生させる工程。し、期待する効力(EC50応答を半分まで立ち上げる濃度のことで、作動薬など活性化系の効力指標に使う。/IC50対象の働きを半分に抑えるのに必要な薬物濃度で、値が小さいほど強く阻害する。hERG阻害の強さを表す。)を示すか

    やること(手法・実験)標的細胞へトランスフェクション培養細胞に外来の核酸を導入する操作。ウイルスベクターの一過性の産生などに用いられる。し、翻訳された目的タンパク質の量だけでなく機能(酵素活性・受容体結合など)を評価。抗原提示型ワクチンでは、発現目的タンパク質をコードする遺伝子を宿主細胞内で転写・翻訳させ、機能的なタンパク質として産生させる工程。抗原に対するT細胞/B細胞応答の惹起で機能を確認
    読み出し・指標発現目的タンパク質をコードする遺伝子を宿主細胞内で転写・翻訳させ、機能的なタンパク質として産生させる工程。タンパク質の機能活性(酵素活性・レポーター)、発現量細胞が目的のタンパク質を作る量。低いと必要量の確保に手間がかかり、製造コストが上がる。あたりの活性、時間推移
    留意点発現量細胞が目的のタンパク質を作る量。低いと必要量の確保に手間がかかり、製造コストが上がる。ELISA抗原と抗体の結合を酵素反応による発色などで検出し、目的の物質の有無や量を測る手法です。不純物や力価の測定に広く使われます。詳しく →/WB)と機能を分けて見ます。LNPmRNAなどを包んで細胞へ届ける脂質の微粒子。全身投与では肝細胞に取り込まれやすい。組成・N/P比導入試薬の窒素とDNAのリン酸の比。トランスフェクションの効率や毒性を左右する。・投与細胞種で発現目的タンパク質をコードする遺伝子を宿主細胞内で転写・翻訳させ、機能的なタンパク質として産生させる工程。効率が変わります。(モダリティ抗体・低分子・核酸・細胞治療など、医薬品の種類・創薬手法の区分。差)発現は一過性で、全身投与LNPは肝への分布が大きく、投与経路・組成で分布が変わります
    深掘り中和・機能アッセイ
  3. 薬効モデル評価

    in vitro生きた動物の体外で、試験管やシャーレなどを用いて細胞・組織・分子レベルで行う実験を指す用語。・オルガノイド・動物モデルで薬効(作用機序薬が効果を発揮する仕組み。抗体医薬ではADCCやCDCなどが該当し、アッセイで裏づける。に沿った効果)を示せるか

    やること(手法・実験)in vitro生きた動物の体外で、試験管やシャーレなどを用いて細胞・組織・分子レベルで行う実験を指す用語。発現量細胞が目的のタンパク質を作る量。低いと必要量の確保に手間がかかり、製造コストが上がる。・機能(コードするタンパク質の活性)を確認し、in vivo生きた動物の体内で試験を行うこと。物質が吸収・代謝を受けた実際の状態での影響を見られる。は投与経路(筋注・静注等)ごとの発現目的タンパク質をコードする遺伝子を宿主細胞内で転写・翻訳させ、機能的なタンパク質として産生させる工程。分布・持続と機能効果を評価します。ワクチン用途では免疫原性薬そのものが患者の免疫応答を誘発しやすい性質。凝集体や不純物、投与経路、患者背景などが要因になる。(抗体価・T細胞応答)を見ます。自然免疫病原体を素早く感知して働く生体防御の仕組み。dsRNAをウイルスの痕跡とみなし炎症反応を起こします。応答(センサー活性化T細胞を抗原刺激や人工的な刺激試薬で活性化し、増殖・機能発揮できる状態に誘導する操作。)に種差があり、ヒトとげっ歯類で反応が異なりうる点に留意します。
    読み出し・指標標的組織でのタンパク発現量細胞が目的のタンパク質を作る量。低いと必要量の確保に手間がかかり、製造コストが上がる。・持続、機能的薬効、(ワクチンでは)抗体価・中和低pH条件で溶出されたサンプルに緩衝液を加えてpHを中性付近に戻し、製品へのダメージを防ぐ操作。・T細胞応答
    留意点LNPmRNAなどを包んで細胞へ届ける脂質の微粒子。全身投与では肝細胞に取り込まれやすい。生体内分布投与した薬が体内のどこにどれだけ届き、どれだけ留まるかを測る評価のこと。自然免疫病原体を素早く感知して働く生体防御の仕組み。dsRNAをウイルスの痕跡とみなし炎症反応を起こします。応答に種差があります。非ヒト霊長類サルなど、ヒトに生理が近く標的交差を得やすい実験動物。費用・福祉の制約が大きい。での確認が必要になる場合があります
    深掘り薬効モデル評価
  4. バイオマーカー・PD評価

    作用が体内で起きているか(薬効・作用機序薬が効果を発揮する仕組み。抗体医薬ではADCCやCDCなどが該当し、アッセイで裏づける。発現目的タンパク質をコードする遺伝子を宿主細胞内で転写・翻訳させ、機能的なタンパク質として産生させる工程。)を、どのマーカーと測定法で読むか

    やること(手法・実験)導入mRNAから翻訳された産物(タンパク)の発現目的タンパク質をコードする遺伝子を宿主細胞内で転写・翻訳させ、機能的なタンパク質として産生させる工程。を評価。組織/血中の産物タンパクをELISA抗原と抗体の結合を酵素反応による発色などで検出し、目的の物質の有無や量を測る手法です。不純物や力価の測定に広く使われます。詳しく →LC-MS液体クロマトグラフで成分を分離したうえで質量分析計にかけ、分子量を測って物質の同定や定量を行う手法です。詳しく →で定量し、必要に応じてmRNA量をRT-qPCRで測定。機能的マーカー(例:ワクチンなら抗原に対する免疫応答)も併用
    読み出し・指標発現目的タンパク質をコードする遺伝子を宿主細胞内で転写・翻訳させ、機能的なタンパク質として産生させる工程。タンパク濃度(血中・組織)、導入mRNA量、機能的PD応答
    留意点内因性タンパクと区別できるアッセイ(配列特異的検出やタグ)が必要な場合があります。発現目的タンパク質をコードする遺伝子を宿主細胞内で転写・翻訳させ、機能的なタンパク質として産生させる工程。は一過性で、投与後の時間経過(発現ピークと消失)を踏まえた採取設計が要ります
    深掘りバイオマーカー・PD評価

送達・体内動態

体内でどこに・どれだけ・どのくらいの期間届くかを見ます。抗体のPKと、AAV遺伝子治療で遺伝子を運ぶウイルスベクター。血清型によって集まりやすい組織が異なる。細胞治療生きた細胞そのものを有効成分とする医薬。CAR-Tなどが代表。の「動態」は、そもそも測り方の枠組みが異なります。

  1. PK/PD・曝露評価

    血中濃度・半減期薬の血中濃度が半分に下がるまでの時間。抗体フラグメントでは短く、延長の工夫が要る。・作用持続を、モダリティ抗体・低分子・核酸・細胞治療など、医薬品の種類・創薬手法の区分。ごとにどの分析物・どの手法で見るか

    やること(手法・実験)一過性の分布・発現目的タンパク質をコードする遺伝子を宿主細胞内で転写・翻訳させ、機能的なタンパク質として産生させる工程。を評価します。LNPmRNAなどを包んで細胞へ届ける脂質の微粒子。全身投与では肝細胞に取り込まれやすい。構成脂質・mRNAはLC-MS液体クロマトグラフで成分を分離したうえで質量分析計にかけ、分子量を測って物質の同定や定量を行う手法です。詳しく →qPCR核酸を増幅しながら蛍光の増え方を追い、標的DNA・RNAの量を測る装置です。増幅の立ち上がりの早さから濃度を求めます。詳しく →等で、発現産物(コード蛋白)はリガンド担体ビーズ表面に結合させた官能基やタンパク質で、目的物や不純物と相互作用して分離を担う部分。結合アッセイで測定し、分布は肝を中心とする組織移行薬が血液から組織へ移り分布すること。脂溶性やイオン化、組織結合の強さで移りやすさが決まる。を確認します
    読み出し・指標mRNA・脂質の血中/組織中濃度と消失、発現目的タンパク質をコードする遺伝子を宿主細胞内で転写・翻訳させ、機能的なタンパク質として産生させる工程。蛋白の産生量とその持続(一過性)
    留意点「薬」がその場で作られる産物であるため、投与分子の血中濃度だけでなく発現目的タンパク質をコードする遺伝子を宿主細胞内で転写・翻訳させ、機能的なタンパク質として産生させる工程。の時間経過を見る必要があります。分布は肝優位になりがちです
    深掘りPK/PD(FcRn・TMDD)
  2. 組織分布・biodistribution

    目的の組織・細胞に届いているか、そして不要な臓器(特に肝・脾や生殖腺)へ過度に集まっていないかを、組織別にどう定量するか。

    やること(手法・実験)標識脂質・標識mRNA、またはRT-qPCRによるmRNA組織量測定と、レポーター/標的タンパク発現目的タンパク質をコードする遺伝子を宿主細胞内で転写・翻訳させ、機能的なタンパク質として産生させる工程。の組織別評価。静脈内投与では肝、筋注では投与部位と所属リンパ節・脾の集積を評価します。
    読み出し・指標組織別のmRNA量・発現目的タンパク質をコードする遺伝子を宿主細胞内で転写・翻訳させ、機能的なタンパク質として産生させる工程。タンパク量、LNPmRNAなどを包んで細胞へ届ける脂質の微粒子。全身投与では肝細胞に取り込まれやすい。(脂質)の組織集積
    留意点全身投与LNPmRNAなどを包んで細胞へ届ける脂質の微粒子。全身投与では肝細胞に取り込まれやすい。は肝・脾集積が支配的になりやすく、投与経路とイオン化薬分子が水溶液中で電荷を帯びたイオン型と電荷を持たない非イオン型に分かれる現象で、体内のpH環境によって割合が変化する。(ionizable)脂質の組成で分布が変わります。
    深掘り組織分布評価
  3. 発現持続・用量反応

    投与した作用はどのくらい続くのか、そして用量を変えると反応はどう変わるのか

    やること(手法・実験)投与後のタンパク質発現目的タンパク質をコードする遺伝子を宿主細胞内で転写・翻訳させ、機能的なタンパク質として産生させる工程。を経時的に追跡します(ワクチンでは免疫原性薬そのものが患者の免疫応答を誘発しやすい性質。凝集体や不純物、投与経路、患者背景などが要因になる。、タンパク質補充では標的タンパク量)。発現は一過性のため反復投与を前提に、用量-免疫応答/発現の関係を評価します。
    読み出し・指標発現目的タンパク質をコードする遺伝子を宿主細胞内で転写・翻訳させ、機能的なタンパク質として産生させる工程。/抗体価の時間推移とピーク・減衰放射性核種が時間の経過とともに放射線を放出しながら別の核種へ変化し、放射能が低下していく現象。、用量-応答曲線(数日オーダーの一過性発現遺伝子をゲノムに組み込まず一時的に発現させる方式。短期間で少量の抗体を得るのに向く。、反復投与での応答)
    留意点発現目的タンパク質をコードする遺伝子を宿主細胞内で転写・翻訳させ、機能的なタンパク質として産生させる工程。は通常数日で減衰放射性核種が時間の経過とともに放射線を放出しながら別の核種へ変化し、放射能が低下していく現象。し蓄積しにくいと考えられます。抗PEG抗体など反復投与に伴う応答変化にも留意します。
    深掘り発現持続・用量反応

安全性・非臨床

免疫原性薬そのものが患者の免疫応答を誘発しやすい性質。凝集体や不純物、投与経路、患者背景などが要因になる。・オフターゲット・毒性を評価し、ヒト初回用量を設計します。ICH医薬品規制の国際調和を目的として、日米欧の規制当局と製薬業界が参加する国際的なガイドライン策定機関。の枠組みは共通でも、着目する毒性と用量の考え方はモダリティ抗体・低分子・核酸・細胞治療など、医薬品の種類・創薬手法の区分。で分かれます。

  1. 免疫原性・ADA

    抗薬物抗体(ADA)投与した薬に対して患者の体内でできる抗体。効果や安全性に影響しうるため監視される。や免疫反応をどのモダリティ抗体・低分子・核酸・細胞治療など、医薬品の種類・創薬手法の区分。でどう捉えるか

    やること(手法・実験)自然免疫病原体を素早く感知して働く生体防御の仕組み。dsRNAをウイルスの痕跡とみなし炎症反応を起こします。活性化T細胞を抗原刺激や人工的な刺激試薬で活性化し、増殖・機能発揮できる状態に誘導する操作。サイトカイン細胞が放出する免疫の情報伝達物質。細胞治療では効果と安全性のリードアウトになる。誘導、I型IFN応答)を評価し、PEG化ポリエチレングリコールを結合させ見かけの分子サイズを大きくし、血中半減期を延ばす手法。脂質に対する抗PEG抗体(IgM/IgG)をELISA抗原と抗体の結合を酵素反応による発色などで検出し、目的の物質の有無や量を測る手法です。不純物や力価の測定に広く使われます。詳しく →等で測定します。反復投与での加速血中クリアランス薬が血中から取り除かれる速さ。ADCでは薬物が多く付いた高DAR種ほど速まりやすい。(ABC現象)の観点も含めます
    読み出し・指標サイトカイン細胞が放出する免疫の情報伝達物質。細胞治療では効果と安全性のリードアウトになる。/IFNプロファイル、抗PEG抗体価、反復投与時のLNPmRNAなどを包んで細胞へ届ける脂質の微粒子。全身投与では肝細胞に取り込まれやすい。クリアランス・発現量細胞が目的のタンパク質を作る量。低いと必要量の確保に手間がかかり、製造コストが上がる。の変化
    留意点液性ADA投与した抗体医薬を異物とみなして患者の免疫系が作る抗体。薬の効果低下や安全性の問題を招く。より自然免疫病原体を素早く感知して働く生体防御の仕組み。dsRNAをウイルスの痕跡とみなし炎症反応を起こします。・補体・抗PEGが主な論点になります。過敏症・補体活性化T細胞を抗原刺激や人工的な刺激試薬で活性化し、増殖・機能発揮できる状態に誘導する操作。関連反応(CARPA)にも留意します
    深掘り免疫原性・ADA
  2. オフターゲット・交差反応性

    意図しない標的・組織・配列への作用を、モダリティ抗体・低分子・核酸・細胞治療など、医薬品の種類・創薬手法の区分。ごとに適した方法で評価できているか

    やること(手法・実験)意図しない組織での発現目的タンパク質をコードする遺伝子を宿主細胞内で転写・翻訳させ、機能的なタンパク質として産生させる工程。(異所性発現)と生体内分布投与した薬が体内のどこにどれだけ届き、どれだけ留まるかを測る評価のこと。を評価します。IVIS等による発現分布、RT-qPCR/バイオアッセイ細胞を使って生物活性を見る試験。作用機序に合わせて抗体の効力を評価する。での組織別mRNA量・タンパク発現、投与部位外(特に肝への集積)を確認します。LNPmRNAなどを包んで細胞へ届ける脂質の微粒子。全身投与では肝細胞に取り込まれやすい。構成脂質の反復投与毒性・炎症性も併せて評価します。
    読み出し・指標組織別の発現量細胞が目的のタンパク質を作る量。低いと必要量の確保に手間がかかり、製造コストが上がる。・分布、肝など非標的組織での発現目的タンパク質をコードする遺伝子を宿主細胞内で転写・翻訳させ、機能的なタンパク質として産生させる工程。、局所/全身の炎症反応
    留意点LNPmRNAなどを包んで細胞へ届ける脂質の微粒子。全身投与では肝細胞に取り込まれやすい。肝指向性ナノ粒子やウイルスベクターが肝臓に集まりやすい性質。分布評価の出発点になる。が強く、発現目的タンパク質をコードする遺伝子を宿主細胞内で転写・翻訳させ、機能的なタンパク質として産生させる工程。分布は投与経路・製剤製剤。原薬を処方・充填して、最終的な投与形態に仕上げた製品。で変わります。
    深掘り組織交差反応性
  3. 毒性・安全性薬理

    反復投与毒性・臓器毒性・免疫毒性薬剤が意図せず免疫系の機能を抑制または過剰に活性化させる、臓器毒性とは区別される有害作用のこと。遺伝毒性化合物が遺伝子や染色体を傷つける性質。点突然変異や染色体損傷を含み、複数の試験で分担して調べる。を、モダリティ抗体・低分子・核酸・細胞治療など、医薬品の種類・創薬手法の区分。ごとにどう評価するか

    やること(手法・実験)齧歯類等でLNPmRNAなどを包んで細胞へ届ける脂質の微粒子。全身投与では肝細胞に取り込まれやすい。製剤製剤。原薬を処方・充填して、最終的な投与形態に仕上げた製品。としての反復投与毒性。自然免疫病原体を素早く感知して働く生体防御の仕組み。dsRNAをウイルスの痕跡とみなし炎症反応を起こします。応答・注射部位反応・肝(LNP分布)を重点評価し、補体・サイトカインをモニタリング。安全性薬理心血管・中枢神経・呼吸への急な影響を、臓器毒性とは別枠で見る評価(コア・バッテリー)。を組み込む。
    読み出し・指標注射部位所見、肝逸脱承認された手順や規格から外れた事象。GMPでは発見したら記録し、製品品質への影響を評価してロットの可否を判断します。詳しく →酵素、サイトカイン細胞が放出する免疫の情報伝達物質。細胞治療では効果と安全性のリードアウトになる。/補体、血液学・急性期反応、局所忍容性患者が薬や投与に伴う痛み・刺激などをどれだけ耐えられるかの度合い。高張の製剤などで評価される。
    留意点生体内分布投与した薬が体内のどこにどれだけ届き、どれだけ留まるかを測る評価のこと。発現目的タンパク質をコードする遺伝子を宿主細胞内で転写・翻訳させ、機能的なタンパク質として産生させる工程。分布)と製剤製剤。原薬を処方・充填して、最終的な投与形態に仕上げた製品。(脂質・イオン化脂質脂質ナノ粒子(LNP)の主要材料で、pHによって電荷が変わる脂質です。核酸を包み込み、細胞の中へ送り込む役割を担います。詳しく →)依存性が大きい。予防ワクチン用途では該当するワクチンガイダンスに沿う
    深掘り毒性・安全性薬理
  4. 初回投与量設計

    ヒト初回投与量臨床で最初にヒトへ投与する用量。非臨床データから安全な出発点として推定する。(FIH)をどの根拠から設計するか

    やること(手法・実験)発現目的タンパク質をコードする遺伝子を宿主細胞内で転写・翻訳させ、機能的なタンパク質として産生させる工程。産物の薬理とLNPmRNAなどを包んで細胞へ届ける脂質の微粒子。全身投与では肝細胞に取り込まれやすい。由来の自然免疫病原体を素早く感知して働く生体防御の仕組み。dsRNAをウイルスの痕跡とみなし炎症反応を起こします。・炎症反応の両面を考慮。反復投与毒性のNOAEL無毒性量。毒性試験で有害な影響が認められなかった最大の用量。PDE算出の出発点になる。からHED動物の用量を体表面積換算でヒトの用量に直した値(ヒト等価用量)のこと。を求めつつ、過度の免疫活性化T細胞を抗原刺激や人工的な刺激試薬で活性化し、増殖・機能発揮できる状態に誘導する操作。を避ける観点で開始用量を保守的に設定。ワクチン用途では免疫原性薬そのものが患者の免疫応答を誘発しやすい性質。凝集体や不純物、投与経路、患者背景などが要因になる。・反応原性が主眼で、適用ガイダンスも異なる。
    読み出し・指標NOAEL無毒性量。毒性試験で有害な影響が認められなかった最大の用量。PDE算出の出発点になる。/HED動物の用量を体表面積換算でヒトの用量に直した値(ヒト等価用量)のこと。発現量細胞が目的のタンパク質を作る量。低いと必要量の確保に手間がかかり、製造コストが上がる。・薬理、反応原性(サイトカイン・炎症)
    留意点製品の目的(ワクチンか治療か)で基準が変わる。予防ワクチンや化学合成オリゴはICH S12遺伝子治療製品の非臨床の組織分布評価の考え方を示すICHガイドライン。の適用範囲外である点にも注意し、適用ガイダンスを個別に確認。
    深掘り初回投与量設計
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