Merck KGaAが、インド・ベンガルールにある2つの製造拠点を広げました。同社はこれを「in-region, for region(地域の中で、地域のために)」と呼ぶ方針の一環と位置づけています。インドとアジア太平洋の需要を、その地域で作って賄う形に寄せる動きです。
Peenya:ろ過のハードから、消耗品まで
Peenyaの拠点は2006年からろ過装置の世界向け生産を担ってきました。2022年にプレフィルターカートリッジで消耗品の製造に踏み込み、2025年にはろ過ハードウェアの新ラインを追加。そして2026年に、Pellicon® 2 限外ろ過カセットの製造を立ち上げています。
限外ろ過カセットは、抗体やタンパク質の濃縮とバッファー交換(UF/DF)で毎バッチ使う消耗品です。装置と違って繰り返し買うものなので、供給が止まると工程がそのまま止まります。作る場所が増えること自体が、調達側にとっての意味を持ちます。
Jigani:緩衝液と診断用原料
もう1つのJigani拠点には、およそ1,300万ユーロを投じます。ここで作るのは生物学用の緩衝液と、診断用途の原料です。DNA研究、細胞培養、診断、そして医薬品製造で使われる材料を、地域内で供給できるようにする狙いとされます。
緩衝液は、量を使うわりに設計の自由度が低く、規格と供給の安定が効いてきます。自社調製と購入のどちらを採るかは、工場の規模と人の手当てで決まりますが、買う側の選択肢が増えるのは判断材料になります。
※ 本ページは公開情報をもとにした紹介です。投資額・立ち上げ時期・品目の詳細は公式情報をご確認ください。