厚生労働省医薬局は10月30日、医薬品添加剤の公定規格を「医薬品添加物規格2026」(薬添規2026)として発出した(医薬発1030第5号)。2018年版は本通知の適用に伴い廃止された。既承認品目は2028年3月31日までは従前の例によることができ、同年4月1日以降は新しい規格によることとされた。
改正は一般試験法への1項目追加と各条91品目
一般試験法には「リン酸塩緩衝液」が追加され、標準品9件と試薬・試液8件が改められた。各条は通知の要旨に規格を改めた91品目が挙げられ、収載品目は487品目となった。なお別添のまえがきは一部改訂を88品目としており、通知の列挙と数が一致しない。
一覧にはアスパルテーム、スクラロース、含水二酸化ケイ素、ポリソルベート20・60、メタクリル酸コポリマーL・LD・Sなど、錠剤の添加剤に使う品目が並ぶ。既存の通知等で「医薬品添加物規格」と規定されているものは、新しい規格による。
既承認品目は2028年3月31日まで従前の例、同年4月1日から薬添規2026
既承認の医薬品・医薬部外品で成分の規格を医薬品添加物規格としているものは、2028年3月31日までは従前の例によることができ、同年4月1日以降は薬添規2026の規格によることとされた(医薬薬審発1030第1号の1(2))。「医薬品添加物規格による」旨を記載して承認された品目も、同日までは改正前の規格によるものとみなすことができる(同2)。期限を過ぎれば、承認書の記載はそのままでも適用される規格が入れ替わることになる。
同年4月1日以降も改正前の規格を続ける場合は、軽微変更届出により規格を「別紙規格」とし、改正前の医薬品添加物規格の内容とする変更を行うこととされた。届出は2028年3月31日までに行い、届出書の【備考】欄に本通知による届出である旨を記載する(同4)。新規に承認申請する品目で規格を薬添規2026とするときは、「成分及び分量又は本質」欄に「薬添規」と記載し、規格内容は省略する(同1(1))。2028年3月31日までは、改正前の規格で申請する場合も同じく省略して差し支えないとされた。
要指導・一般用医薬品と医薬部外品では日局の通則33に基づく管理
要指導・一般用医薬品と医薬部外品のうち元素不純物の管理が求められない製剤に各条の添加剤を使う場合は、原則として薬添規2026の通則2で準用する日局の通則33に基づく管理を行うこととされた(同3(1))。製造販売業者が通則33の規定を満たすことを保証できるときは、追加の重金属試験と個別金属不純物試験は要らず、薬事手続きも不要とされた。
ただし、規定を満たすことを確認できる文書を作成し、その管理状況を製造販売業者に説明できることが求められる。規定を満たすことが確認できず、製剤製造所で両試験を行う場合は、【規格及び試験方法】欄の備考欄に「医薬品添加物規格2018の各条に基づく重金属規格及び個別金属規格試験を実施する」旨を記載し、新規申請または軽微変更届出を行う(同3(1)②)。上の軽微変更届出を行う場合は、この届出は要らない(同4(2))。
実務の確認ポイント薬添規2026への移行における留意点
確かめるのは、自社品目の添加剤が通知の挙げた91品目に入るか、入る場合に各条のどの試験項目と規格値が変わったかである。試験法が変わる品目では、受入試験と供給者のCoAの規格項目もそろえ直すことになる。日本薬局方に収載された添加剤は医薬品添加物規格には収載されないため、各条の有無から確かめる。
承認書の側では、「薬添規」「医薬品添加物規格による」と記載した品目を洗い出し、改正前の規格を残すか新しい規格に移るかを2028年3月31日までに決めることになる。添加剤では9月にも、Q-VANTがQS-21の商用規模生産でEXCiPACT GMP認証を取得している。
※ 本ページは2026年10月30日の厚生労働省医薬局の通知(医薬発1030第5号・医薬薬審発1030第1号)をもとにした紹介です。詳細・数値は一次情報もあわせてご確認ください。