ADC(抗体薬物複合体)とは?抗体・リンカー・薬物の役割

ADC(antibody-drug conjugate、抗体薬物複合体標的を選ぶ抗体に、細胞傷害性の薬物(ペイロード)をリンカーでつないだ分子。詳しく →)は、標的の抗原に結合する抗体に、細胞傷害性の薬物をリンカーADCで抗体とペイロードをつなぐ部分。両者の結合や体内での薬物放出の性質を左右する。詳しく →でつないだ医薬品です。単独で投与すれば副作用が強すぎて使えない薬物を、抗原を出している細胞のそばまで運ぶために、この形をとります。
ただし、同じ抗体と薬物でも、薬物を抗体のどこに何個つないだかで、効き目と血中からの消え方は変わります。
この記事では、3つの部品の役割から、細胞の中での働き、作り方、品質で見る項目までを順に説明します。最後に、自分の対象で何を先に決めるかを示します。
- ADCは、抗体、リンカー、細胞傷害性のペイロードの3つでできた医薬品です
- 結合する位置と数で効き目と消え方が変わるため、3つの部品は別々には選べません
- 弱いトポイソメラーゼI阻害薬を多く載せた設計が2019年以降に承認されているため、ペイロードは強ければよいとは限りません
1. ADCとは
ADCは、3つの部品を化学的につないだ分子です。

部品ごとの役割は、次のように分かれます。
- 抗体:標的とする細胞表面の抗原に結合して、薬物を届ける先を決めます。多くはIgG1で、免疫の細胞を呼び寄せる働きが強く、血中の半減期薬の血中濃度が半分に下がるまでの時間。抗体フラグメントでは短く、延長の工夫が要る。詳しく →は約21日です。
- リンカー:抗体と薬物をつなぐ分子で、血中では外れず、細胞の中に入ってから薬物を放すことを狙って設計します。
- ペイロード抗体薬物複合体(ADC)で抗体に結合させる強力な細胞毒(薬物)です。抗体によって標的の細胞まで運ばれ、そこで細胞を殺す作用を担います。詳しく →:放された先で細胞の分裂を止めたり、DNAを傷つけたりする薬物です。
抗体医薬との違いは、細胞に何を持ち込むかにあります。抗体医薬は抗原に結合して信号の伝達を止めたり免疫の細胞を呼び寄せたりして働き、ADCはそこに細胞傷害性の薬物を足します。
抗体を作る工程は、薬物をつないでいないモノクローナル抗体単一のクローンに由来し、同じ標的部位を認識する均一な抗体。詳しく →と大きくは変わりません。ADCに固有なのは、そのあとに足される化学の段です(抗体医薬の製造工程)。
2. なぜ薬物を抗体につなぐのか
理由は2つあります。
- 薬物の強さ:ADCに使うペイロードは、単独の薬として成立する強さを超えています。1970年代にニシキギ科の低木から単離されたメイタンシンは、初期の臨床試験で神経毒性や肝毒性が強く、開発が続きませんでした。
- 腫瘍に届く量:静脈内に投与したADCのうち、腫瘍に届くのは約2%と見積もられています。そのため、細胞を半分殺す濃度(IC50対象の働きを半分に抑えるのに必要な薬物濃度で、値が小さいほど強く阻害する。hERG阻害の強さを表す。詳しく →)がサブナノモルからピコモルの薬物を選びます。
メイタンシンと同じ系統の誘導体であるDM1は、いま抗体につないだ形で承認されています。
抗体につないでも、毒性が消えるわけではありません。抗原を持たない細胞にもADCは少しずつ取り込まれ、血中でリンカーが外れた分は全身をめぐります(ADCの非臨床安全性)。
抗体をつなぐ目的は、効く場所と効かせたくない場所の差を広げて、強い薬物を使えるようにすることです。
ProgLoopで調べるこの製品・工程、ProgLoopで実務者に聞く関連製品や他社の使用経験とあわせて引けます。迷えば、そのまま質問も投げられます。ProgLoopで調べる3. 3つの部品の役割 ― 抗原、リンカー、ペイロード
部品ごとに、決めることが違います。
抗体で確かめるのは、抗原が腫瘍の側に偏っていることと、結合したあとに細胞へ取り込まれること(内在化)の2つです。結合が強いほど効くとは限らず、親和性抗体が抗原に結合する強さ。解離定数などで表し、値が小さいほど強く結合することを示す。詳しく →が極端に高い抗体では、固形腫瘍の内部まで広がりにくくなるという報告があります。
リンカーは、薬物を放す仕組みで切断型と非切断型に分かれます。
| 切断型リンカー | 非切断型リンカー | |
|---|---|---|
| 放出の仕組み | 酸性、還元、プロテアーゼタンパク質を分解する酵素。破砕で放出され目的物を分解するため低温や阻害剤で抑える。詳しく →で切れる | 抗体がリソソーム細胞内で不要なタンパク質などを分解する小器官。取り込まれた抗体の多くが最終的にここへ運ばれる。詳しく →で分解されて放される |
| 代表的な化学 | ヒドラゾン、ジスルフィド、バリン-シトルリンのペプチド複数のアミノ酸がペプチド結合でつながった中分子化合物で、タンパク質より鎖が短いものを指す。詳しく → | チオエーテル(SMCC抗体薬物複合体(ADC)で抗体と薬物(ペイロード)をつなぐ分子で、切断性・非切断性などの構造によって体内での薬物の放出のされ方が変わります。詳しく →) |
| 放出される分子 | ペイロードそのもの、またはそれが修飾された分子 | ペイロードにリンカーとアミノ酸が付いた形 |
| 周りの細胞への作用 | 膜を通る分子なら、隣の細胞にも働きうる | 電荷を持つ分子では働きにくい |
切断型が使う条件は、細胞の中と外の差です。グルタチオンは、ジスルフィド結合システイン残基どうしが作るS-S結合。タンパク質の立体構造を留める橋になる。詳しく →を切る還元作用を持つ分子です。細胞質細胞内部の区画。大腸菌では還元的で、そのままではジスルフィド結合ができにくい。詳しく →に1〜10 mmol/L あるのに対し血中は5 µmol/L ほどで、ジスルフィドを使うリンカーはこの差を利用します。
バリン-シトルリンのペプチドは、リソソームのプロテアーゼであるカテプシンBに切られる設計です。ただし、カテプシンBを無くした細胞でも、MMAE(モノメチルアウリスタチンE)を載せたADCの効き目は落ちていません。ほかのシステインカテプシンでも切れることが、質量分析分子の質量を精密に測る手法。鎖の組み合わせ違いを分子量差として捉え純度評価に使う。詳しく →から示唆されています。
切る相手を1つの酵素に決め切れるとは限りません。
ペイロードは系統で分かれます。微小管の重合を妨げる系統には、アウリスタチン系とメイタンシノイド系があります。承認されたADCでいちばん多く使われているのは、アウリスタチン系です。
DNAを傷つける系統には、二重鎖を切るカリケアマイシンや、架橋を作るPBD二量体同種の分子が2つ結合した会合体で、インスリンが六量体から解離する際に経る中間的な状態。詳しく →があります。DNAの切れ目をつなぎ直す酵素を止めるトポイソメラーゼI阻害薬も、この系統に入ります。
バイスタンダー効果は、ADCが取り込まれた細胞から放された薬物が、抗原を出していない隣の細胞にも働くことを指します。HER2を標的にした2つのADCの比較が、この違いを示しました。膜を通りやすいトポイソメラーゼI阻害薬のDXdを載せたADCは、陽性と陰性の細胞を混ぜた培養で両方を殺しています。通りにくいリジン-SMCC-DM1を放すADCが殺したのは、陽性の細胞だけでした。
離れた場所に植えた陰性の腫瘍には効いていないため、働くのは隣の細胞までと見ます。
抗原の内在化、リンカーの切れ方、放された分子が膜を通るかどうかはつながっているため、3つの部品は別々に選べません。
4. 細胞の中での働き
働くまでに4つの段があります。
- 抗原に結合する:ADCが、細胞表面の抗原に結合します。
- 取り込まれる(内在化):抗原と結合したADCが、受容体介在性エンドサイトーシス細胞表面の受容体に結合した分子が、受容体ごと細胞内へ取り込まれる経路。標的結合した抗体が消える一因。で細胞の中に入ります。
- 薬物が放される:リソソームで、切断型ならリンカーが切れ、非切断型なら抗体が分解されます。
- 標的に結合する:放された薬物が微小管やDNAなどの標的に結合して、細胞死につながります。
リソソームを通ることは、どちらのリンカーでも要ります。メイタンシノイドを載せた複合体では、リソソームの働きを止めると、リンカーの種類にかかわらず効き目が消えました。
放される分子の形も、細胞質へ出る経路も、リンカーとペイロードで変わります(ADCのPK/ADME)。薬物が放されたことと、薬物が標的に届いたことは、別の段として分けて測ります。
5. ADCの作り方
工程は4つです。抗体の製造、コンジュゲーション抗体の官能基と薬物リンカーを化学結合させ、DARを狙いどおりに作り込むADC製造の中心工程。詳しく →、精製、製剤製剤。原薬を処方・充填して、最終的な投与形態に仕上げた製品。詳しく →です。
コンジュゲーションは、抗体に薬物リンカーを化学的に結合させる反応です。DAR抗体薬物複合体(ADC)で、抗体1分子に結合した薬物の平均数です。効果と安全性を左右するため測定する指標です。詳しく →(drug-to-antibody ratio)は、抗体1分子あたりの平均薬物結合数で、どの残基につなぐかで分布が変わります。
- リジン:IgG1に約80残基あり、化学的に反応しうるのは約10残基とされます。どこが反応するかはそろわないため、メイタンシノイド型では平均3.5〜4、分布は0から7まで広がります。
- 鎖間システイン:ジスルフィド4本を穏やかに還元して使うため、DARは0から8までの偶数を取ります。
- 部位特異的な結合:導入したシステインを使う方法なら、DAR 2 のものが9割を超える均一さで得られます(部位特異的)。
載せる数は、多いほどよいとは限りません。2004年の報告は、抗CD30抗体にMMAEを平均8個つないだ複合体と4個の複合体を、同じ抗体量でマウスに投与して比べています。抗腫瘍効果は同等で、8個のほうが血中から速く消え、耐えられる投与量は4個のほうが高くなりました(DARの決め方)。
つなぐ位置でも変わります。溶媒に触れやすい位置につなぐと、血中のアルブミンや遊離のシステインとチオールが入れ替わります。このマレイミドチオール基と選択的に結合する反応基。システイン結合型ADCで薬物リンカー側に用いられる。詳しく →交換で、薬物リンカーが抗体から外れていきます。
薬物リンカーは水に溶けにくいため、有機溶媒に溶かして反応させます。精製では、未反応の薬物リンカー、有機溶媒、DARが外れた分子、凝集体を落とします。溶媒と低分子は限外ろ過・透析ろ過(UF/DF)半透膜で濃縮するUFと、バッファーを置換するDFを組み合わせ、原薬の濃度と処方を整える工程。詳しく →で抜き、製剤では凍結乾燥製剤から水分を抜いて乾燥させ、長期安定性を高めた剤形。使用時に溶かして戻す。詳しく →がよく使われます(UF/DF)。
ここに、抗体医薬に無い前提が1つ入ります。ペイロードと薬物リンカーは、ごく少量でも強い薬理作用を示す高薬理活性原薬(HPAPI)にあたります。作業空間ごと隔離するアイソレータ外気と隔てた無菌の作業空間をつくり、その中で無菌操作を行う装置です。RABSも作業域を囲うバリアの一種です。詳しく →のような封じ込め設備と、性能を確かめる手順が要ります(封じ込め、供給)。
コンジュゲーションの条件を決める前に、結合に使う残基を決めます。ここで、DARの分布の締まり方と、分析での見分けやすさが決まります。
6. 品質で見る項目 ― DAR、遊離薬物、凝集、力価
測る項目は4つです。
- DAR:平均値だけでなく、薬物が何個結合した分子がどの割合で混ざっているかという分布も見ます。システインに結合させたADCなら、DARが上がるほど疎水性が増すため、疎水性相互作用クロマトグラフィー(HIC)高塩条件で疎水性の違いを利用して結合・分離する方式。凝集体や疎水性の高い変性体を分ける。詳しく →や質量分析で分けられます(HIC、質量分析)。
- 遊離薬物:抗体に結合していない薬物とその分解物を、LC-MS/MS液体クロマトグラフィーと質量分析を組み合わせ、断片を一つずつ読んで配列や修飾部位を特定する手法。詳しく →で定量します。反応と精製で残る分と、保管中に外れる分を分けて記録します(ADCのPK/ADME)。
- 凝集:SEC(サイズ排除クロマトグラフィー多孔質の担体を通る時間差で分子をサイズ順に分離し、抗体の凝集体や断片がどれくらい含まれるかを測る手法です。詳しく →)で見ます。疎水性の高いペイロードを多く載せると、分子が界面活性剤タンパク質の凝集や容器壁への吸着を防ぐため製剤へ少量加える添加剤で、細胞培養で細胞を保護する目的でも使われます。詳しく →に似た性質を帯びて体内で会合し、肝臓に取り込まれやすくなります(凝集体の分析法)。
- 力価:作用機序薬が効果を発揮する仕組み。抗体医薬ではADCCやCDCなどが該当し、アッセイで裏づける。詳しく →に合わせた生物学的試験で測ります。細胞生存率細胞集団のうち生きている細胞の割合。凍結・培養の品質を示す基本指標。詳しく →を読む試験に、抗原への結合を読む試験を組み合わせます(バイオアッセイ、ICH Q6B)。
DARを上げると血中からの消失が速くなるのは、この会合が起きるためです。同じDARでも、ペイロードとリンカーが親水性なら消失は抑えられます。DARの目標は、この性質と合わせて決めます。
DARの平均が規格に入っていても、分布の端にある分子の割合は読めません。毒性試験のロットと臨床用のロットで、平均と分布がそろっているかを確かめます。
ADCの規格は、抗体の品質項目にDARと遊離薬物を足したもので、この2つが効き目と毒性に直接効きます。
7. 承認された薬と、ペイロードの流れ
最初の承認は2000年です。
抗CD33抗体にカリケアマイシンをつないだゲムツズマブ オゾガマイシンが、2000年に米国で迅速承認されました。対象は急性骨髄性白血病で、リンカーは酸で切れるヒドラゾンです。2010年に市場から引き上げられたあと、2017年に1回の量を減らして数回に分ける形で再承認されました。
そのあと、2011年に抗CD30抗体にMMAEをつないだブレンツキシマブ ベドチンが続きます。2013年には、HER2を標的に非切断型のチオエーテルでDM1をつないだトラスツズマブ エムタンシンが承認されました。
2019年には、DXdを8分子前後つないだトラスツズマブ デルクステカンが加わります。2020年にはTROP2を標的にSN-38を載せたサシツズマブ ゴビテカン、2025年1月にはダトポタマブ デルクステカンが続き、2026年の総説はFDA承認のADCを15品としています。
ペイロードの流れは、強い方向に進んだわけではありません。トポイソメラーゼI阻害薬は、メイタンシンやカリケアマイシンの100〜1000分の1の強さです。初期のADCでは、関心を持たれませんでした。
それが変わったのは、親水性を補うリンカーで、薬物動態投与した薬が体内で吸収・分布・代謝・排泄されていく挙動。ADCではDARが大きく影響する。詳しく →を損なわずにDAR 8 まで載せられるようになったためです。その結果、弱い薬物を多く安定に載せる設計が成り立つようになりました。
8. 新しい形
ペイロードを別のものに替える試みが出ています。抗体に分解誘導薬をつないだDACは、細胞を傷害せず、ユビキチン・プロテアソーム系で標的タンパク質を分解させます(DACとは)。作用機序の違う2種類のペイロードを載せる設計や、siRNAを運ぶAOCもあります(デュアルペイロードADC、AOC)。
どれも構造の並びはADCと同じで、違うのは細胞の中で何が起きるかです。2026年10月の時点では、編集部が確認した範囲で、承認された製品はありません。
9. 次に確かめること
自分の対象では、次の順に決めていきます。
- 抗原:腫瘍の側に偏っているか、結合したあとに細胞へ取り込まれるかを、手元のデータで確かめます。
- ペイロードの系統:系統が決まれば、出やすい毒性と封じ込めの等級の見当がつきます。周りの細胞にも働かせたいなら、放される分子が膜を通るかまで見ます。
- 結合に使う残基とDAR:どこにつなぐかで、分布の締まり方と分析での見分けやすさが変わるため、残基から先に決めます。
- 測る時点:DARと遊離薬物は、反応の直後、精製のあと、保管後で値が動きます。どの時点の値を規格に置くかは、分析法を組む前に決めます。
参考文献
- Metrangolo V, Engelholm LH. Antibody-Drug Conjugates: The Dynamic Evolution from Conventional to Next-Generation Constructs. Cancers. 2024;16(2):447. doi:10.3390/cancers16020447(IgG1が選ばれる理由と血中半減期、静脈内投与したADCのうち腫瘍に届く割合、ペイロードの系統とアウリスタチン系が承認されたADCで最も多いこと、バイスタンダー効果の定義、承認品の平均DARと承認年)
- Tsuchikama K, An Z. Antibody-drug conjugates: recent advances in conjugation and linker chemistries. Protein Cell. 2018;9(1):33-46. doi:10.1007/s13238-016-0323-0(IgG1のリジン約80残基のうち化学的に反応しうるのは約10残基、メイタンシノイド型の平均DARと分布、鎖間ジスルフィド4本の還元とDARが偶数を取ること、導入したシステインではDAR 2 が9割を超えること、細胞質と血中のグルタチオン濃度、親和性が高すぎる抗体の腫瘍浸透、バリン-シトルリンがカテプシンBに切られる設計であること)
- Hamblett KJ, et al. Effects of drug loading on the antitumor activity of a monoclonal antibody drug conjugate. Clin Cancer Res. 2004;10(20):7063-7070. doi:10.1158/1078-0432.CCR-04-0789(MMAEを2・4・8個つないだ複合体。同じ抗体量で E4 と E8 の抗腫瘍効果が同等、E8 の血漿からの消失が E4 より速いこと、最大耐用量は E4 のほうが高かったこと、載せる数を減らすほど治療域が広がったこと)
- Shen BQ, et al. Conjugation site modulates the in vivo stability and therapeutic activity of antibody-drug conjugates. Nat Biotechnol. 2012;30(2):184-189. doi:10.1038/nbt.2108(溶媒に触れやすい位置では、アルブミン・遊離システイン・グルタチオンとのマレイミド交換で薬物リンカーが失われること)
- Erickson HK, et al. Antibody-maytansinoid conjugates are activated in targeted cancer cells by lysosomal degradation and linker-dependent intracellular processing. Cancer Res. 2006;66(8):4426-4433. doi:10.1158/0008-5472.CAN-05-4489(リンカーの種類にかかわらずリソソームでの処理が要ること、放出される代謝物の形がリンカーで変わること)
- Caculitan NG, et al. Cathepsin B Is Dispensable for Cellular Processing of Cathepsin B-Cleavable Antibody-Drug Conjugates. Cancer Res. 2017;77(24):7027-7037. doi:10.1158/0008-5472.CAN-17-2391(カテプシンBを欠損させてもMMAE-ADCの効き目が落ちず、質量分析からほかのシステインカテプシンでもバリン-シトルリンのリンカーが切れると示唆されたこと)
- Ogitani Y, et al. Bystander killing effect of DS-8201a, a novel anti-HER2 antibody-drug conjugate, in tumors with HER2 heterogeneity. Cancer Sci. 2016;107(7):1039-1046. doi:10.1111/cas.12966(DXdは膜を通りやすく、リジン-SMCC-DM1は通りにくいこと。混合培養と混合移植での比較、反対側に植えた陰性腫瘍には効かなかったこと)
- Conilh L, Sadilkova L, Viricel W, Dumontet C. Payload diversification: a key step in the development of antibody-drug conjugates. J Hematol Oncol. 2023;16(1):3. doi:10.1186/s13045-022-01397-y(トポイソメラーゼI阻害薬がメイタンシンやカリケアマイシンの100〜1000分の1の強さで、当初は関心を持たれなかったこと。親水性を補うリンカーで DAR 8 で載せられるようになり、トラスツズマブ デルクステカンとサシツズマブ ゴビテカンが承認されたこと)
- Ocana A, et al. Antibody-drug conjugate engineering: from design to efficacy and safety. Signal Transduct Target Ther. 2026;11(1):401. doi:10.1038/s41392-026-03057-w(抗原への結合から内在化・リンカーの切断または抗体の分解・ペイロードの放出までの段、リソソームから細胞質への輸送、疎水性の高いペイロードを高いDARで載せると分子が界面活性剤に似た性質を帯びて会合し肝臓に取り込まれること、同じDARでも親水性なら薬物動態が許容できる範囲に収まること、承認されたADCの一覧と承認年)
- Perra M, et al. Maytansinoids in cancer therapy: advancements in antibody-drug conjugates and nanotechnology-enhanced drug delivery systems. Discov Oncol. 2025;16(1):73. doi:10.1007/s12672-025-01820-z(メイタンシンが1970年代にニシキギ科の低木から単離されたこと、微小管の重合を妨げること、初期の臨床試験で神経毒性・肝毒性などの副作用が強かったこと)
- Wakankar A, Chen Y, Gokarn Y, Jacobson FS. Analytical methods for physicochemical characterization of antibody drug conjugates. MAbs. 2011;3(2):161-172. doi:10.4161/mabs.3.2.14960(DARと分布をHICや質量分析で読むこと、手法の選択がリンカー・薬物・結合に使う残基に依ること)
- Li W. Analytical Development and Testing Strategy of Antibody-Drug Conjugates. AAPS PharmSciTech. 2026;27(3):150. doi:10.1208/s12249-026-03402-w(ADCに固有の分析法としてDAR、残存遊離薬物の定量、細胞傷害性試験(力価試験)を挙げていること)
- Cha KJ, Rosenberg M. Regulatory and Quality Considerations of Antibody-drug Conjugates. AAPS PharmSciTech. 2026;27(7):262. doi:10.1208/s12249-026-03503-6(FDAが承認したADCを15品としていること、抗体と細胞傷害性の薬物リンカーの双方にCMCの要求がかかること)
- Dunny E, O'Connor I, Bones J. Containment challenges in HPAPI manufacture for ADC generation. Drug Discov Today. 2017;22(6):947-951. doi:10.1016/j.drudis.2017.02.003(ペイロードの封じ込めに要る設備と、高薬理活性の区分の考え方が会社によって違うこと)
- 1ADC(抗体薬物複合体)とは?抗体・リンカー・薬物の役割いま読んだ記事
- 2DAC(分解誘導薬を載せた抗体)とは?ADCとの違いをやさしく
- 3デュアルペイロードADCとは?2種類の薬を載せる理由
- 4標的化LNPとは?抗体を付ける理由と、従来のLNPとの違い
次に読む
抗体医薬/抗体薬物複合体この工程を、製造の流れのどこに当たるかで見るこの記事に関連する工程
この分野の新着を、メールで受け取る
こうした製造・分析・品質の解説記事と、装置・試薬の新製品ニュースを毎週水曜の朝にお届けします。登録は無料で、いつでも解除できます。
登録によりプライバシーポリシーに同意したものとみなします。
目次・関連閉じる
- 1ADC(抗体薬物複合体)とは?抗体・リンカー・薬物の役割
- 2DAC(分解誘導薬を載せた抗体)とは?ADCとの違いをやさしく
- 3デュアルペイロードADCとは?2種類の薬を載せる理由
- 4標的化LNPとは?抗体を付ける理由と、従来のLNPとの違い
Proglenth(proglenth.com) https://www.proglenth.com/article/antibody-drug-conjugate-adc