AGC Biologicsは2026年7月28日、2027年にGMP製造を始める横浜拠点について、社名非公表の国際的なバイオ医薬企業と複数年の商用製造契約を結んだと発表した。顧客は同拠点の哺乳類細胞製造能力の半分を確保し、AGC Biologicsは5品目のバイオ医薬品を年間35バッチ以上製造する。契約規模は数億ドルとされる。
プロセス移管から商用生産まで、FDA・EMA・MHRA・PMDAの承認取得を視野
契約には、プロセス移管、スケールアップ、規制対応のバリデーション、将来の商用生産が含まれる。顧客は米FDA、欧州EMA、英MHRA、日本のPMDAの承認取得を目指している。契約の最初の2年間には、商用スケールでのプロセスバリデーションにあたるPPQ(プロセス性能適格性評価)を4キャンペーン行う計画も示された。CEOのAlberto Santagostino氏は、この契約をAGC Biologicsのシングルユース設備のネットワークと、供給網の強靭化における日本の役割に結びつけて語っている。
5,000L槽2基を含むシングルユース設備
横浜は、AGC Biologicsにとって千葉に次ぐ日本で2か所目の製造拠点だ。2024年1月の計画発表では、投資額は約500億円(約3億5,000万ドル)とされ、稼働後は400人の雇用を見込んでいた。扱うのは哺乳類細胞由来のタンパク質医薬、細胞治療、mRNAとなる。
設備は2025年4月7日の発表で、Thermo Scientificの5,000Lシングルユースバイオリアクター「DynaDrive」2基と、Cytivaの2,000L槽4基とされた。合計で18,000Lのシングルユース培養能力を加える。
実務の確認ポイント横浜拠点への委託を検討する際の留意点
拠点は2026年12月に完工する予定で、同月には一部の顧客を招いた見学の機会も設けられる。稼働前に哺乳類細胞製造能力の半分が埋まったため、これから依頼を考える企業が使える哺乳類細胞の枠は、多くても残りの半分になる。年35バッチ以上という数字は、最低ラインとして示されたものだ。
※ 本ページは公開情報(AGC Biologicsの2026年7月28日付発表、2025年4月7日付発表)をもとにしたProglenth編集部による整理です。詳細・数値は一次情報もあわせてご確認ください。