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2026.11.06•ABEC

ABEC、細胞拡大培養装置「ATB™-2100」を商用発売

0.2〜10Lで膜面積比が一定、pH・溶存酸素・温度は装置側で制御

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Photo: Warren Griffiths / Unsplash

ABECは11月5日、細胞・遺伝子治療向けのシングルユース拡大培養装置「⁠ATB™-2100⁠」を商用発売したと発表した。2025年に公表したAdvanced Therapy Bioreactor(ATB™)プラットフォームに基づく商用機で、0.2Lから10Lまでの系列をそろえる。同社は、非臨床のプロセス開発から商用製造までを同じプラットフォームで進められる製品と位置づけている。

中空糸膜の灌流と低せん断の混合に、pH・溶存酸素・温度の自動制御

本製品は、中空糸膜のネットワークで栄養とガスを送り、代謝老廃物を抜く灌流型の拡大培養装置。同社によれば、ガスも膜から拡散で届く低せん断の環境で培養するため、せん断に弱い細胞でも高い細胞密度と生存率が得られるという。

制御と記録の仕組みは、装置側に組み込まれている。同社は、pH・溶存酸素(DO)・温度の監視と制御を装置側に持たせ、センサー群とPID(比例・積分・微分)制御で培養条件を保つとしている。同社は、運転中の監視と電子的な運転記録もそろえ、cGMPと電子記録の規則21 CFR Part 11に適合するとしている。機能的閉鎖系での自動運転により、作業者の介入を減らす構成だ。

0.2〜10Lの系列で培養条件をそのまま移せる設計

ATB™プラットフォームは、0.2Lから10Lまでのバイオリアクターで中空糸膜の表面積とバイオリアクター容積の比を一定に保つ。スケールアップのたびに工程を作り直さずに、開発初期の培養条件を商用生産までそのまま移せる、というのが同社の説明だ。複数のスケールで同程度の増え方を確認したともしている。

細胞治療では、プロセス開発と商用製造で培養の方式が変わると、増え方も細胞の表現型も動く。同じ膜面積比の系列でそろえられるかは、技術移転の段で確かめ直す項目の数に関わってくる。

適用はT細胞・NK細胞・iPS細胞と、マイクロキャリアでのMSC

発表では、T細胞、iPS細胞(iPSC)、MSC(間葉系幹細胞)などの拡大培養を実証したとしている。同社が適用先として挙げるのは、自家・他家の細胞治療の両方と、T細胞、NK細胞、iPSC、HEK293、マイクロキャリアを使うMSCだ。

2025年3月のプラットフォーム公表時に挙がっていたのは、初代T細胞やCD34陽性の幹細胞、HEK293、CHO細胞などだった。商用機ではNK細胞とiPSC、そしてマイクロキャリアによる接着細胞の拡大培養が適用先に並ぶ。

実務の確認ポイント導入における留意点

最初に確かめるのは、自社の細胞と培地で目標の細胞数と生存率に届くかだ。灌流型では培地の使用量が運転の負担に直結するので、小スケールでの検討のうちから灌流速度と培地の総使用量を記録しておきたい。0.2Lから10Lへ上げる場合は、増え方、生存率、表現型、CQA(重要品質特性)の各項目をスケール間で比べることになる。

閉じる範囲と記録の扱いも、導入前に見る項目だ。機能的閉鎖系では容器や流路をつなぐ操作が人の手に残るため、工程の中で開く箇所と無菌接続の方式を数える。装置が21 CFR Part 11に適合するとされていても、自社の用途に合っているかはCSV(コンピュータ化システムバリデーション)で確かめることになり、監査証跡とデータの保存とバックアップの取り決めも要る。ATB™プラットフォームそのものの構成は2025年3月のATB™の紹介、シングルユース資材の供給体制は10月の米ノースカロライナの新工場の記事で扱っている。

※ 本ページは2026年11月5日のABECの発表と同社の製品情報をもとにした紹介です。詳細・数値は一次情報もあわせてご確認ください。

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本記事は企業のプレスリリースをもとに、Proglenth編集部が独自に見出し・要約・解説を加えて整理したものです。正確性には努めていますが、最終的な仕様・条件は各社の公式情報・一次情報をご確認ください。編集の考え方は編集方針に記載しています。

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